まぁ、唐突ですが…
ホルンの第1倍音とは、つまり最低音のことです。。。
「管の全長=1サイクルの波(波長)」、、これは相当に低い音です。
この最低音は、in Fで五線紙に書いた時、普通の「ド」…つまりト音記号の下線のド(実音F)…から数えて、
2オクターブしたの「ド(実音F)」です。
多少練習すれば出せるとは思うけど…、いや、もしかしたら中級者でも難しいかなぁ。。
というより、そもそも譜面で見たことのない音です。
出せなくてもどうってことないと、おっしゃる方もいますけどね。
まぁ、ブルブルほぐしみたいな音ですよ。
繰り返しになりますが、、
この最低音の波長はホルンF管の全長と一致します。つまりこれが第1倍音というわけです。
第2倍音は、そのオクターブ上のドです。第1倍音を基準にして波長比が1/2です。
波長が2倍になるわけです。
演奏に使う低い音は、この辺りからですね。つまりは普通のドからオクターブ下です。
ヘ音記号の五線紙におさまる「ド」です。
ここは、出せないと困ります。
まぁ、譜面に出てくるのはこの辺りから上の音ですね。
同様に波長が整数比で短くなって…
第3倍音がソ(波長比が1/3)、そして第4倍音が、五線譜の下の「ド」(波長比1/4)です。
いわゆるふつうの「ド」です。
オクターブ上のよく使うホルンらしい音域の「ド」は第8倍音で、さらにオクターブ上の「ド」がハイF。ちなみにハイFは、第16倍音です。よく使うのはこのあたりまででしょう。(3オクターブ)
まぁ、唇の振動を変えて、菅を3分割、4分割、5分割して、相当する倍音を出しているわけです。
さて、それはさておき、ようやく最初の課題でありました「替え指」の回答です。
「ミ」の音の替え指は…なぜ開放(0) でも (1+2) でも出るのか…でしたね。
答えは、ナチュラルに考えると理解しやすいのです。
F管ホルンの音階を実音で対比させると…
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
F G A B♭ C D E F
問題の「ミ」は実音の「A」ですから、F管のナチュラルホルンでは第5倍音です。
モダンホルンでもF管なら開放(0)で出せます。
ここまでは、当たり前。
F管ナチュラルホルンの場合のド・ミ・ソ
ド(第4倍音)…F
ミ(第5倍音)…A
ソ(第6倍音)…C
次にD管で考えます。
in Dの「ソ」に当たるのが、実音の「A」。
D管ナチュラルホルンでは第6倍音です。
D管ナチュラルホルンの場合のド・ミ・ソ
ド(第4倍音)…D
ミ(第5倍音)…F♯
ソ(第6倍音)…A
モダンホルンで(1+2)を押さえた状態がD管ナチュラルと同じ管の長さでしたよね。
つまり、実音AはF管の開放(0)でも、D管の状態にした(1+2)でも出せるということなのです。
言葉を変えれば、ミの音は。。。F管ホルンでは、(0)でも(1+2)でも出るということなのです。
ここまでお読みいただければ、調性を意識しだすと、
果たして、どちらが替え指なのか? となるでしょう。
…こっちが教則本の正式な指使い…なんてナンセンスと思いませんか?
状況に応じて指を使い分けた方が良さそうですよね。
ホルンは平均律な楽器ではないのですからね。
ナチュラルに行きませう!
次回は、ナチュラルなアルペジオの練習法について紹介します。
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