一陽来復~近藤聡彦のファゴットブログ~

ニューヨーク帰りのファゴット奏者が綴る下関音楽日記

相棒の手入れ

2013年12月13日 | ファゴット
楽器にちょっとキーオイルを差したりくらいは時々やるんですが、大掃除は僕は大体年2~3回。
今頃の時期は大抵年末年始の暇な日にやってたんですが、今年は夏以来ロクに手入れしてないし、
リサイタルもあるしで、その前に手入れする事にしました。

ファゴットのキーのポストは大きいので、サラサラのオイルではすぐ乾いてしまいます。
僕の使っているのは、左の黒いオイル。長年使ってもうだいぶ底溜まりですが
最近のヤマハのオイルはシリコン入りだそうで、トロッとしていて、これも良いですね
車のエンジンオイルでもいいそうですよ

まずは筆で楽器のホコリをきれいに払って、

軸が入っているキーは、キーとポストの間にオイルを差していきます。

ネジが入っているキーにはコルクグリスをちょっと充填。
ドライバーの先にこれ位の分量で充分。

見えるかな?ネジ穴にグリスを入れます。

入れたらネジを締めて、オイルをキーとポストの間に差します。

これでキーの摩耗が防げると同時に、金属同士が直に当たらなくなり、
キーが動いた時に金属音がしなくなります。

これは恩師中川良平先生に習った方法ですが、JDRでも同様にグリスを入れていました。
キーを動かす度に「カチャカチャ」いう楽器は、この方法で金属音を止めると良いですよ。
ネジを外す時はどれがどれかちゃんと分かるようにして、間違って違うネジをはめないように
ネジは各々のキーに合わせて切ってあるので、違うネジや軸を入れると動かなくなってしまいます

手入れが行き届いた楽器は「パタパタ」という音はしますが、金属音はしません。
「パタパタ」は良いけど「カチャカチャ」はかっこ悪いです。かなり目立つしね
学校の楽器はそれだけでなく、いつの間にやらコルクやフェルトが取れて、無くなってしまってるものもよく見かけますが

キーオイルは他にもバネや、

板バネにも差します。錆びると折れちゃいます。

それと、意外にパチャパチャいうのがローラー。
ローラーにもキーオイルを差しましょう。

キーオイルを差したら、少しキーをパタパタ動かして、オイルを馴染ませます。
オイルが回ったら、ティッシュで余分な油やグリスを拭き取りましょう。
手や服に付くと黒くなっちゃうし、ホコリが付着しちゃいます。

久々の手入れでしたが、オイル差しはキーの余計な振動も抑えるようで、
音以外のノイズも減り、楽器が静か。
やっぱ状態がいい楽器は、吹いてて気持ちいいなあ



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2 コメント

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Unknown (餬餠@廓然)
2013-12-14 09:42:01
年に1回くらいは軸ネジとキーのパイプ部分に溜まったスラッジを拭っておくといいですよ。
剣ネジの受けにはコルクグリスの他にテフロン入りオイルもお勧めです。
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Unknown (あきひこ)
2013-12-14 11:01:09
餬餠@廓然さん、おはよう。
なるほど
こういうの知らない人意外と多いから、秋吉台で楽器メンテ講習会があってもいいかもね
返信する

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