MON CAHIER CAPRICIEUX

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「クラクラ日記」

2012-03-02 22:49:35 | 書籍レビュー
ビブリア2巻に出てくる、栞子さんのお母さんが出て行くときに彼女に残していったという「クラクラ日記」。
ずっと読んでみたいなと思っていて、やっと見つけて買いました。
っていうか買ってもらった。
母親に「こういう本があってすごく読みたいんだけど見つからない」と話をしたら、
彼女は坂口安吾に興味あるので「私も読みたいから買ってあげる」と。
紀伊国屋にはなかったのに家の近くの本屋にはお店に置いてあったw
流れでビブリア紹介したら読みたいと言うので貸したら、「おもしろかった!!」って言ってた。
50代主婦にも大人気です、「ビブリア古書堂の事件手帖」。←宣伝

ビブリア3巻は5月に発売らしいねイエ―♪
ついでにコクリコDVDまた検索かけたら,
検索結果ページで"3月28日発売予定"ってアマゾンに書いてあったから
「まじで!?」と思ったら,長澤さんのブルーレイでした。
7月ぐらいですよねーやっぱ。発売日知りたい~っ!


すみません、初っぱなから話それまくりでした。。



「クラクラ日記」坂口三千代
ちくま文庫

『「堕落論」「二流の人」「桜の森の満開の下」などで戦後文壇を華やかに
 いろどりつつ急逝した坂口安吾の溢れるばかりの魅力とスケールの巨大さ
 を伝える回想記。
                         (文庫裏表紙より)』


「堕落論」というタイトルは聞いたことがありますが、私は坂口安吾を読んだことはありません。
なので、どんな文章を書く人なのか全く知りません。
その妻である三千代さんのエッセイが、はたして面白いのかと不安ではありましたが、
何の苦もなく読めました。
安吾が亡くなった後に書かれていた文章ですが、
バラバラと回想されたようで、時間の経過が順序通りではないし、話があっちこっち行くのですが、
それもまた親しみやすくて良かったのかもしれませんね。

安吾先生はお酒や薬で暴れることが多かったそうで、その描写が多分本書の中で一番多いのですが
小説家と結婚するのは大変そうだな・・と思っちゃいました。。
どこかキレてないとできない職業でしょうからねぇ。
でもそれでも、寝れない日が続き四六時中緊張する看病期間の描写でも、
どこかとぼけているような、のんきなような、でも一途な三千代さんの人柄と、柔らかい感じのする語り方で、
「いい夫婦だなぁ」と思えるんです。
まあ、子供を自分の母親のとこに置いて安吾の元へ向かってしまうのは、栞子さんも感じているように、
ちょっと可哀想な気もしますけど^^;

暴れたり、薬をしていないときでも急に不機嫌になって怒りだしたりする安吾ですが、
「おまえさんはこれからほかの男を愛すかもしれないが、おれほどおまえさんを愛する男はいないよ」
と甘い言葉を言ったり、
あまりお酒を飲みすぎると死んでしまう、そしたら私は路頭に迷う、と言う三千代に
「オレの女房だといえば生きて行けるよ」
とカッコイイことを言ったり、
「おまえはいったい子供とオレとどっちのほうが大切なんだい」
とかわいいことを言ったりする。
いつでも本気の人のようだから、それらの言葉も大真面目で言っているんだと思います。
大変わがままで手のかかる人だけど、本当にすごく優しい人だから、三千代さんもついていったのでしょうね。



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