種子法廃止、種苗法の改定、ラウンドアップ(除草剤)の規制緩和、
そして、表記無しのゲノム編集食品流通への動きと、TPPに端を発する
急速なグローバル化により、日本の農と食にこれまで以上の危機が
押し寄せている。
しかし、マスコミはこの現状を正面から報道することはほとんどなく、
日本に暮らすわたしたちの危機感は薄いのが現状である。
この趨勢が続けば多国籍アグリビジネスによる支配の強まり、
食糧自給率の低下や命・健康に影響を与えることが懸念されるなか、
弁護士で元農林水産大臣の山田正彦氏が、長年、農業をテーマに
制作を続けている原村政樹監督との二人三脚で撮影を進め、
日本国内だけでなく、アメリカでのモンサント裁判の原告や、
子どものために国や企業と闘う女性、韓国の小学校で普及する
オーガニックな給食の現状など幅広く取材し、まとめた映画です。
語りは、動物愛護活動家でもある杉本彩さんでした。
(以上は、映画のチラシより転用しました。)
モンサントはラウンドアップを作っている会社で、今はバイエル社に
吸収され社名はありません。
ここを訴えた原告の人は、長年、いわゆる校務員さんとして働き、
ラウンドアップを散布し続けてきて、今リンパ腫を患い、
皮膚もすごく荒れていました。
ラウンドアップの有効成分であるグリホサートが、
食パンの中から検出される事態になっています。
ゼン・ハニーカットさんは、母親として「Moms Across America」
を立ち上げ、遺伝子組み換えに反対する運動をしています。
韓国の小学生の給食の風景が映し出されていましたが、みんな
にこにこと、幸せそうに食べていました。
日本は、戦後に給食が始まった時から、アメリカの小麦による
パン食をしてきたわけで、身体に大きな影響が出ています。
ゲノム編集で、大きな筋肉の魚ができてもう流通し始めていますが、
これからどんな影響が出てくるか、恐ろしくなってきます。
今の世代だけでなく、子の世代、孫の世代に影響のでてくる問題。
安全なものを食べるという当たり前のことが、できなくなって
きていることを、みんなで考え直さなくては、と思いました。
きょうの潮流
ちょっと待って。維新さん、財源どうするの。9条改憲や核共有議論で岸田自公政権をあおる同党。軍事費は国内総生
産(GDP)比2%に増額すると参院選公約に掲げました。
▼軍事費を5兆円程度増やすということです。どんな額か。消費税の2%分に相当します。教育に使えば大学授業料の無
償化、児童手当の拡充、小中学校の給食無償化を実施してもおつりがきます。
▼維新は消費税を減税し出産や教育にかかる費用は無償にすると公約しています。そのうえで巨額の軍拡財源をどこから
生み出そうというのか。
▼維新の吉村洋文大阪府知事は「改革で財源をつくり次世代に投資する」と街頭演説。大阪市では橋下徹市長時代に中学
校給食を実現し、吉村市長時代に温かい給食を実現して、松井一郎市長が無償化を実現したと自慢します。
▼ちょっと待って。「給食費無償化は共産党の主張だよ。ちょっとひどい。財源論を無視」と2019年春の知事選で攻
撃していたのは一体だれか。吉村氏本人です。京都市議会で「小学校のような全員制の中学校給食の実施」を求める請願
に反対したのも維新でした。
▼世論と運動におされてようやく無償化に踏み切ったのはいいことですが、全国の小中学校の給食無償に必要な額は年4
386億円。「身を切る改革で財源」というなら、まずは維新の収入の8割を占める政党助成金を廃止しては。軍拡をや
めれば、憲法を変えなくても教育無償化も可能。これも「共産党の主張だよ」と背を向けるのでしょうか。
(しんぶん赤旗より)