ここらで一度、ファイルメーカーについての総括をしたいと思います。
私自身がまだファイルメーカーの機能を十分に体験していないのでおこがましいのですが、今まで経験して
きた開発環境、言語、実際の運用等からまとめをしておきたいと思います。
1.経験してきたこと
私自身の経歴については、ホームページの資料室の「ブログ・担当の経歴」に載せていますので割愛します。
URL:https://www.date-systems.com/
1.1.PC以外の、いわゆるオフコンと呼ばれているコンピュータ
1)IBM S/38(後のAS/400)
単一レベル記憶(SLS)といった全ての主記憶装置と、磁気ディスク装置などの補助記憶装置が、
単一の仮想アドレス空間にマッピングされる今でも革新的なものと思います。
RDBMSが実装されており、ハードウェア(マイクロコード)に実装したものでもあります。
OSの標準機能としてRDBMS機能が存在しているように思いますが、内部的にはハードウェアに標準で
RDBMSが実装されており、極めて高速・高信頼性で安定したRDBMSです。
物理ファイル、論理ファイルなど、初めてRDBMSを経験しました。
2)IBM S/36
S/38、AS/400の下位機種としての位置づけです。
S/38、AS/400のRDBMSよりかは汎用的かつ強力ではなかったと思います。
1.2.汎用的なプロダクト
1)ファイルシステム:Btrieve、Oracle
DOS/Vから、Windowsへ移行しネットワークOSがNetWareの時代によく使用したファイルシステムがBtrieveです。
Btrieveは、RDBMSではなく、ISAMライクなシステムです。(後継製品Pervasive PSQL)
Oracleについての説明は必要ないと思いますので割愛します。
2)プログラム言語:Basic、COBOL、C/2、 VB、VBA、Turbo Pascal、Delphi
VB、VBAについての説明は必要ないと思いますので割愛します。
Turbo Pascalは、ボーランドが提供していたエディタ、コンパイラ、リンカを統合したPC向け統合開発環境です。
Windows、NetWare、Btrieve、トリプル・アイ、Turbo Pascalの組合せで開発を行っていました。
DelphiはボーランドがTurbo Pascalの後継として開発したWindows用の言語です。
コンパイラがObject Pascalの独自拡張をし、プラットフォーム毎にネイティブコードを生成します。
(Turbo Pascal同様にコンパイル速度が速い)
このあたりから、Windows、NT、Oracle、DelphiまたはVBの組合せに変わりました。
1.3.ツール
1)dBASE、RBase、桐、Paradox、ACCESS
いわゆるデスクトップデータベースと一部で呼ばれていたツールです。
桐は、管理工学研究所が開発・販売しているWindows向けのデータベースシステムです。
Windowsへの対応が遅れたにも関わらず、使われ続けている数少ないソフトです。
・表形式画面とカード形式画面の切替
・表の併合・結合といったRDBの概念に近い機能がある
・印刷設定が細かくでき、非常にきれいな印刷を出力できる
・レコードに計算式を設定できる
・日本語でプログラミング(処理の手続き)が記述できる
Paradoxは、ボーランドが提供していたWindows向けのデータベースシステムです。
・ObjectPALといったオブジェクトベースの言語
・Windows版のリリースが遅れ、AccessがParadoxより早くに出荷できたため市場へは広がりませんでした。
ACCESSについての説明は必要ないと思いますので割愛します。
2.ファイルメーカー
時代の変遷とともに、多くのプロダクトが市場に現れ、消えていくもの、残って進化していくものに分かれました。
今まで経験してきたことを念頭に、ファイルメーカーについてまとめてみようと思います。
これらの掲載は次回にしたいと思います。
以上です。