消費税の改定についてご質問がありましたので、今回はそれらの手順についてご紹介いたします。
消費税が改定される1~2か月前ぐらいから準備、実施すれば良いと考えています。
<補足>
予定税率: 新しく改定される税率
新税率 : 現時点の最も新しい税率 例) 10%、軽減8%
旧税率 : 現時点の一つ前の税率 例) 8%
☞ 旧税率については、改定される2か月前には使用されていないと思います。
1.手順
1)税率名、税明細の予定税率を登録する。
・税率名マスタ :予定税率の登録
・税明細マスタ :商品マスタに表示させるための予定税率の指定
2)商品毎の予定税率を登録する。
商品マスタを一覧形式にて一括して予定税率を設定する。
3)商品毎の新旧税率を更新する。
① 新税率 ➝ 旧税率
② 予定税率 ➝ 新税率
4)内税単価について予定税率に対する値を登録する。
① 単価エクスポート
② EXCELにて予定税率に対する内税単価を設定する。
③ 単価インポート
5)税明細の売上、仕入の設定を変更する。
2.サンプル画面
1)税率名、税明細の予定税率を登録する。
➢ 税率名マスタに予定税率を追加します。
税率名、適用開始日、新旧区分を入力します。
・新旧区分には、「予定税率」を指定します。
➢ 税明細マスタに予定税率を追加します。
税明細名、税率を入力します。
注)ここでは例として以下を追加しています。
番号:15.課税12%
番号:22.課税(軽減10%)
・税率名マスタの番号を指定します。(適用開始日が表示されます。)
・表示制御の、商品(予定税率)の該当税率に✔を指定します。
ここでの✔は、商品マスタ保守でドロップダウンリストに表示されるものに対して行います。
2)商品毎の予定税率を登録する。
画面の上段「新税率」を選択することで、商品マスタに登録されている「新税率」の値が一致する商品が特定され表示されます。
次に明細の先頭行の予定税率をドロップダウンリストから選択します。
・前述の✔した課税区分が表示されます。
次に右側のボタン「1行目を複写」をクリックします。
画面に特定され表示されている商品の予定税率が一括して編集されます。
☞ これらの処理を、画面の上段「新税率」の全てに対して行います。
例)課税(軽減8%)
例)課税対象外
3)商品毎の新旧税率を更新する。
前述「2)商品毎の予定税率を登録する。」で、全ての新税率に対する予定税率の設定が完了したら、確認ボタンをクリックします。
以下のdialogが表示されます。
注)やり直しはできません。・・・事前に商品マスタをエクスポートすることを考えています。
OKボタンをクリックすると、商品マスタの課税区分が以下のように更新されます。
・新税率 → 旧税率
・予定税率 → 新税率
・予定税率は空白に初期化されます。
以下は更新後の状態
➢ 税率名マスタ
➢ 税明細マスタ
4)内税単価について予定税率に対する値を登録する。
➢ 単価エクスポート
単価は大きく分けて以下の分類があります。
・共通単価(上代、売上単価1~売上単価4、売上原価、仕入単価、標準原価)
・得意先別単価
・仕入先別単価
・セット構成品単価
これらの単価のうち、予定税率の内税単価についてEXCELで設定するためにエクスポートを行います。
・税率:0.(税抜)を指定します。
・改訂予定日:改定日を指定します。 ※単価の改訂
画面は、検索ボタンをクリックした状態です。
エクスポートボタンをクリックしEXCELブックに編集します。
➢ EXCELにて予定税率に対する内税単価を設定する。
税率1、単価1に、指定した税抜の値が編集されています。
税率2のセルに予定税率を入力し、単価2のセルに計算式で内税単価を設定します。
➢ 単価インポート
該当のEXCELファイルを指定し、インポートを実行した状態です。
・改定税率の単価が取り込まれています。(税率2、単価2)
画面の、「 ✔ 同じ税率はインポートしない 」を、左記のままにしておきます。
・確認ボタンをクリックすると、単価マスタに新しい適用開始日として追加されます。
・但し同じ税率である、0.(税抜)単価は既に登録されているので追加されません。
5)税明細の売上、仕入の設定を変更する。
表示制御の売上、仕入について変更します。
<変更前>
<変更後>
以外とたくさんの作業があるようですが、手順そのものはシンプルかつ短時間で処理が完了します。
特に、4)内税単価 - ② EXCELでの設定に時間がかかると思います。(計算式で設定した後の端数など目視による確認、是正など)
以上です。
P.S
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