以前「今度書きます」と前フリをしておきながら、放置状態でした。
「値引きが大きい方が損をする。」というお話
まずは新車の話でいきますね。
現在、値引き額が少ない(ほぼ0円)のは、
レクサス全車種、BMW MINI、ポルシェ全車種などです。
カイエンなんて、値引きどころか『売り切れ』ですから、ディーラーで
「カイエンの値引きはどれくらい?」なんて切り出した日には、
店員に鼻で笑われてしまいます。
逆に、値引き額が多いのは、ボルボ、マツダなどです。
もちろん、これ以外のメーカー・車種も値引き額の多い少ないがあり、
「この車が欲しい!」という方以外は、
購入決定要素の主になっている方が多いようです。
でも、ちょっと待って。
単に「安いから」「安くしてくれたから」で車を買ってもいいのでしょうか?
基本的には、人気車は値引きが少なく、不人気車は多い
という傾向は間違いありません。(どこかに書いたかもしれませんが)
日本の場合、中古車の人気は新車人気に比例します。
つまり、不人気車(メーカー)を買うと、中古車でも不人気のまま
=査定(リセールバリュー)が低いまま になります。
そりゃそうだ、新車でコミコミ140万円の車が100万円、
300万円の車が220万円で買えたら、
中古車はいくらにすればいいのか困ってしまいます。
逆に値引き0円のMINIなどは、人気車種なので中古車でも人気車種
=1年落ちなら差額どれくらい、3年落ちならいくらくらい出しても欲しい。
という価格・ニーズをある程度読める ので査定しやすい。
そして、業者は「在庫車の仕入れをする時に売れやすい車の方がいい。」
と、更に人気が上がるのです。
ということで、例えば定価250万円コミ300万円や、
定価270万円コミ300万円(20万円引き)で買った車が
5年乗って150万円で売れれば、実際のコストは150万円で済んだことになる。
定価250万円コミ250万円(50万円引き)で買った車が
5年乗って、70万円で売れれば実際のコストは180万円、
50万円で売れれば200万円、かかったことになる。
ね! 『値引きが少ない方が得』でしょ。
「うちは乗り潰すんだから、関係ない。」と思ったあなた。
それがちょっと違うんです。
この『値引き』というのは、メーカー、ディーラーの販売戦略な訳です。
原価がどれくらいで、どれくらい売って、どれくらい儲けるか?
逆算して、どれくらいなら値引きをしてもいいのか?全て戦略で決められているのです。
(たまに出るとんでもない値引きは、営業マンの自腹だったり、
ディーラーの不正だったり、裏があって発生することはありますが。)
その額が基本0円と、基本10%や17%のメーカーとある訳です。
そもそもの車両本体価格の値付けが適正なの?
そんなに安く出来ると言うことは、作りも安っぽいんじゃないの?
という話になりますよね。
実際、業界に居るとそんな話が入ってくるのです。
(だからあのメーカーのタクシーって少ないんだ~。納得。みたいな。)
同じメーカーの車でも、そういうのがあります。
(あれは、トヨタが開発した車じゃないからね。とか、
あれはドイツの工場で作ったのじゃないからね。など)
ついでに言うと、中古車販売でも同じ。
この情報化社会、普通の程度の車を普通の仕入れをして、
とんでもない暴利を乗っけてたら、販売価格が飛び抜けて高くなる
=売れる訳がありません。
安いなら安いなり、普通なら普通の程度の、適正利益を乗せた中古車のはずなのです。
そして中古車というのは、他の商売と違って大量仕入れというのはありません。
1台1台仕入れて、経費を乗せて価格設定をしているので、
バーゲンなんてありえないし、在庫入れ替え処分セールなんてないのです。
なのに、「値引きします。」とか「サービス品を付けます。」というのはどういうこと?
そもそもの値付けが適正なの?(適正じゃない価格を付けているような車屋から買いますか?)
そんなに安く出来ると言うことは、ボロいんじゃないの?
という話になりますよね。
【教訓】
新車も中古車も、値引き額だけで車を選ぶのはやめましょう!
(熱くなっちゃうと、目の前しか見えなくなって、値引き額しか頭に入らない人が多いのですが。
そんなあなたは 車のエージェント へ)