1日の土曜日、花形歌舞伎@新橋演舞場・夜の部を観てきました。
今月の演舞場は、菊之助、海老蔵、松緑の平成の三之助に、愛之助、獅童という歌舞伎界の若手スターが揃った華やかなキャスティングです。
昼と夜どちらを観に行こうか悩みましたが、先代萩で菊ちゃんが女方の大役政岡を最年少で演じるというので夜の部を選択しました。
本当は両方観ようかと思ったけど、昼の部は配役がなんとなく好きじゃなくてやめちゃいました。
今月は菊ちゃんのお父さんが出演している歌舞伎座の方が演目が面白そうなんですよね~。
この日の演舞場は初日のため着物で来られてるお客さんが沢山いました!
私が気にするようになっただけかもしれないけど、最近特に着物を着ている若い人増えた気がします。
私も来月の浅草歌舞伎あたりには着物着ていけるようになればなって思っています。
ってことで以下感想。
一、通し狂言 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
序 幕 鎌倉花水橋の場
二幕目 足利家竹の間の場
三幕目 足利家御殿の場
同 床下の場
四幕目 問注所対決の場
大 詰 控所刃傷の場
<花水橋・竹の間・御殿・床下>
政岡 菊之助
八汐 愛之助
荒獅子男之助 獅 童
絹川谷蔵 男女蔵
足利頼兼 亀三郎
松島 吉 弥
沖の井 門之助
栄御前 右之助
仁木弾正 海老蔵
<対決・刃傷>
細川勝元 松 緑
渡辺外記左衛門 男女蔵
渡辺民部 亀三郎
山中鹿之助 宗之助
山名宗全 家 橘
仁木弾正 海老蔵
江戸時代に実際にあった仙台伊達藩のお家騒動がもとになったお話です。
幼くしてお世継候補になった鶴千代君の周りは敵だらけ。あの手この手で鶴千代君を殺そうと悪の手が迫ってきます。
その若君を必死に守ろうとするのが菊ちゃん演じる乳母の政岡と政岡の息子千松。
若君を殺そうとするのは海老蔵演じる仁木弾正と愛之助さん演じる妹の八汐。
千松は若君をかばって死んでしまいますが、悪物を最終的に裁いてくれるのが松禄演じる細川勝元で、めでたしめでたしというストーリー。
以前「裏表先代萩」を観たことがあるのですが、その時は武家と町人の世界を両方描いていたためあらすじを理解するのが大変だったのですが、今回はお家騒動の内容をじっくり観ることができたのでより感情移入できたなって思います。
まず菊ちゃんの政岡。お化粧が控え目で衣装も落ち着いているので、今までにない大人っぽい雰囲気にドキっとします。相変わらず美しい~
若君を陥れようとする八汐との対決の場面ではひたすら耐え忍ぶ抑えた演技が痛々しくて、辛くなりましたが、八汐の策略が失敗に終わり2人でにらみ合うところではお家を絶対守ってやる!という決意が感じられ、乳母としての風格も漂っていてかっこいい!って思いました。
千松が死んでしまうシーンでは、立場上悲しむそぶりが出来ないのですが、ちょっとした仕草や表情から無念さがすごく伝わってきてグッとくるものがありました。
そして誰もいなくなった部屋で千松のもとに駆け寄り、「でかしゃった~」=家のために死んでくれてよくやった と泣き叫ぶところはもう悲しすぎて私も友達も大号泣。
乳母としてのしっかりした面と、母親としての愛情溢れる面の緩急のつけ具合が絶妙で、感情移入しまくり、等身大でとても共感できる政岡だったと思います。
子役2人の子の演技もまた健気すぎて泣かされました。
特に千松の子はほんとにちっちゃくて、お腹が空いてるのに「侍の子はお腹がすいてもひもじゅうない」の台詞は文句なしに泣けます。
鶴千代君も政岡の言うことをちゃんと聞くお利口さんで、お菓子が出ても「いらない」って言うんだからえらい!
そんな2人を暖かい目で見つめる菊ちゃんの表情はお母さんそのもので、すごいな~って思っちゃいました。
対する悪物の八汐は愛之助さん。
八汐はとことん悪者なのでこの役は立役の人が演じるらしいのですが、愛之助さん、普段は男前なのにすっごい悪者顔で憎たらしかったです(笑)
千松を刺し殺した時は、本当に恐ろしくてぞくっときました。
そしてその兄海老蔵演じる仁木弾正。
私は海老様は二枚目の色男役よりもこういう人間離れした悪役の方が好きなので、すっごい良かったと思います。これハマリ役なんじゃないでしょうか。
悪だくみをする不気味な表情は愛之助さん以上に恐ろしくて、かっと目を見開いた時なんて、あまりの迫力に目で殺されそうでしたもん。
対決の場面で男女蔵演じる外記を羽交い絞めにした時の狂気に満ちた顔はもう怖すぎでした。
菊ちゃんの政岡も良かったけど、なんだか最終的に海老蔵が全部持って行ってしまったような気がしてなりません・・・
どちらにしても若手花形役者達の迫真に迫った演技に感動されられ、とても面白く観れたお芝居でした。
二、龍虎(りゅうこ)
龍 愛之助
虎 獅 童
三津五郎さん振り付けの舞踊劇で、愛之助さんが龍で、獅童が虎のかぶりものをつけて舞います。
毛振りや引き抜き、隈取りのお面を付け替えたりと見所も色々あり、面白いんだと思うのですが、観ていてワクワクしなくて、いまいちだった気がしました。
竹本の演奏や舞台演出などはドラマチックでとても良かったので、他のベテランの役者さんで観てみたらまた感じ方が違うのかもしれません。
今月の演舞場は、菊之助、海老蔵、松緑の平成の三之助に、愛之助、獅童という歌舞伎界の若手スターが揃った華やかなキャスティングです。
昼と夜どちらを観に行こうか悩みましたが、先代萩で菊ちゃんが女方の大役政岡を最年少で演じるというので夜の部を選択しました。
本当は両方観ようかと思ったけど、昼の部は配役がなんとなく好きじゃなくてやめちゃいました。
今月は菊ちゃんのお父さんが出演している歌舞伎座の方が演目が面白そうなんですよね~。
この日の演舞場は初日のため着物で来られてるお客さんが沢山いました!
私が気にするようになっただけかもしれないけど、最近特に着物を着ている若い人増えた気がします。
私も来月の浅草歌舞伎あたりには着物着ていけるようになればなって思っています。
ってことで以下感想。
一、通し狂言 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
序 幕 鎌倉花水橋の場
二幕目 足利家竹の間の場
三幕目 足利家御殿の場
同 床下の場
四幕目 問注所対決の場
大 詰 控所刃傷の場
<花水橋・竹の間・御殿・床下>
政岡 菊之助
八汐 愛之助
荒獅子男之助 獅 童
絹川谷蔵 男女蔵
足利頼兼 亀三郎
松島 吉 弥
沖の井 門之助
栄御前 右之助
仁木弾正 海老蔵
<対決・刃傷>
細川勝元 松 緑
渡辺外記左衛門 男女蔵
渡辺民部 亀三郎
山中鹿之助 宗之助
山名宗全 家 橘
仁木弾正 海老蔵
江戸時代に実際にあった仙台伊達藩のお家騒動がもとになったお話です。
幼くしてお世継候補になった鶴千代君の周りは敵だらけ。あの手この手で鶴千代君を殺そうと悪の手が迫ってきます。
その若君を必死に守ろうとするのが菊ちゃん演じる乳母の政岡と政岡の息子千松。
若君を殺そうとするのは海老蔵演じる仁木弾正と愛之助さん演じる妹の八汐。
千松は若君をかばって死んでしまいますが、悪物を最終的に裁いてくれるのが松禄演じる細川勝元で、めでたしめでたしというストーリー。
以前「裏表先代萩」を観たことがあるのですが、その時は武家と町人の世界を両方描いていたためあらすじを理解するのが大変だったのですが、今回はお家騒動の内容をじっくり観ることができたのでより感情移入できたなって思います。
まず菊ちゃんの政岡。お化粧が控え目で衣装も落ち着いているので、今までにない大人っぽい雰囲気にドキっとします。相変わらず美しい~
若君を陥れようとする八汐との対決の場面ではひたすら耐え忍ぶ抑えた演技が痛々しくて、辛くなりましたが、八汐の策略が失敗に終わり2人でにらみ合うところではお家を絶対守ってやる!という決意が感じられ、乳母としての風格も漂っていてかっこいい!って思いました。
千松が死んでしまうシーンでは、立場上悲しむそぶりが出来ないのですが、ちょっとした仕草や表情から無念さがすごく伝わってきてグッとくるものがありました。
そして誰もいなくなった部屋で千松のもとに駆け寄り、「でかしゃった~」=家のために死んでくれてよくやった と泣き叫ぶところはもう悲しすぎて私も友達も大号泣。
乳母としてのしっかりした面と、母親としての愛情溢れる面の緩急のつけ具合が絶妙で、感情移入しまくり、等身大でとても共感できる政岡だったと思います。
子役2人の子の演技もまた健気すぎて泣かされました。
特に千松の子はほんとにちっちゃくて、お腹が空いてるのに「侍の子はお腹がすいてもひもじゅうない」の台詞は文句なしに泣けます。
鶴千代君も政岡の言うことをちゃんと聞くお利口さんで、お菓子が出ても「いらない」って言うんだからえらい!
そんな2人を暖かい目で見つめる菊ちゃんの表情はお母さんそのもので、すごいな~って思っちゃいました。
対する悪物の八汐は愛之助さん。
八汐はとことん悪者なのでこの役は立役の人が演じるらしいのですが、愛之助さん、普段は男前なのにすっごい悪者顔で憎たらしかったです(笑)
千松を刺し殺した時は、本当に恐ろしくてぞくっときました。
そしてその兄海老蔵演じる仁木弾正。
私は海老様は二枚目の色男役よりもこういう人間離れした悪役の方が好きなので、すっごい良かったと思います。これハマリ役なんじゃないでしょうか。
悪だくみをする不気味な表情は愛之助さん以上に恐ろしくて、かっと目を見開いた時なんて、あまりの迫力に目で殺されそうでしたもん。
対決の場面で男女蔵演じる外記を羽交い絞めにした時の狂気に満ちた顔はもう怖すぎでした。
菊ちゃんの政岡も良かったけど、なんだか最終的に海老蔵が全部持って行ってしまったような気がしてなりません・・・
どちらにしても若手花形役者達の迫真に迫った演技に感動されられ、とても面白く観れたお芝居でした。
二、龍虎(りゅうこ)
龍 愛之助
虎 獅 童
三津五郎さん振り付けの舞踊劇で、愛之助さんが龍で、獅童が虎のかぶりものをつけて舞います。
毛振りや引き抜き、隈取りのお面を付け替えたりと見所も色々あり、面白いんだと思うのですが、観ていてワクワクしなくて、いまいちだった気がしました。
竹本の演奏や舞台演出などはドラマチックでとても良かったので、他のベテランの役者さんで観てみたらまた感じ方が違うのかもしれません。
ますます菊ちゃんの政岡が楽しみでなりませんーっ。
mixiのコミュでも、菊ちゃんと海老蔵が見応え十分だった、
この二人の当たり役になるんじゃないか、とか言われていて
期待度が↑↑↑なワタクシ…ヾ(≧∇≦)〃
せっかくの豪華キャストで先代萩は地味かもって思ってたけどそんなこと全然なかったです。
期待していて大丈夫だと思いますよ~!
私は昼の部は観ないので、菊ちゃんの静御前の感想聞かせてくださいね~