今月は毎週末歌舞伎の予定が入っているという、まさに歌舞伎月間なのですが、週末土曜日は歌舞伎座夜の部を観てきました。
WSなどでも大々的に取り上げられていましたが、今月の夜の部は、松本幸四郎の孫で、市川染五郎の長男である斎ちゃんの初舞台でした。
あとで知ったのですが、私が観に行ったその日、映画の宣伝で来日中のレオナルド・ディカプリオも連獅子と幡髄長兵衛を観劇したそうです♪
どうりで1階席に外人さんが多いと思ったんですよ。
親日派のレオ様は歌舞伎を観てどう感じたのかが気になるところです。
一、 門出祝寿連獅子(かどんでいおうことぶきれんじし)
四代目 松本金太郎 初舞台
童後に孫獅子の精 初舞台 金太郎
右近後に仔獅子の精 染五郎
左近後に親獅子の精 幸四郎
里の女 芝 雀
右近の妻 福 助
里の男 松 緑
樵人 高麗蔵
修行僧 友右衛門
左近の妻 魁 春
大名某 梅 玉
村の長 吉右衛門
「門出祝寿連獅子」は、30分と短い演目ですが、お祝いムード一色で、斎ちゃんの一挙手一投足にお客さんは皆大注目、斎ちゃんが何かするごとに拍手喝采と、大盛り上がりな初舞台となりました。
2年前の初お目見えの舞台の時から、斎ちゃんの可愛らしさにメロメロだった私。
あれから2年たったとはいえ、斎ちゃんはまだ4歳、足もともまだおぼつかないほどの小ささなのに、お祖父ちゃん、お父さんに見守られながらしっかりと挨拶を述べ、見得を切り、足を踏み鳴らし、連獅子の毛振りをするという奮闘ぶりは、それはそれは立派で頼もしく感じました。
挨拶は「まつもときんたろーです!よろしくおねがいしゃーす!」っていう一言だけなんですけど、言い方が可愛いのなんの。
口上の時は正座がまだ出来ないみたいで、どんどん女の子座りになってきちゃってるところもまた可愛い~
注目の毛振り、自分の身長よりも長い獅子の毛を全身を使って一心不乱に振り続けるその健気な姿に、私の涙線が決壊・・・。えぇもう涙で前が見えない位泣いてしまいました(^_^;)
数えてみたら、20回以上毛を振っていて、しかもお父さんとタイミングほぼ合っている(合わせてくれているとも言う)のが衝撃でした。それでも4歳でこれは凄すぎでしょう。
斎ちゃん改め金太郎ちゃんは染様の小さい頃にそっくりの品のあるいい顔立ちな上に、お芝居が大好きとのことなので、将来がかなり期待できそうだと思いました。
今の歌舞伎座で親子三代で舞台で立てたことは、幸四郎さんも染様もとっても嬉しそうでしたし、金太郎ちゃんにとっても、貴重な経験になることでしょう。
そんな記念すべき公演を見届けることが出来て本当に幸せ。
これから金太郎ちゃんがどんな役者さんになっていくのか、これから成長を追って行けるのだと思うと楽しみでしょうがありません。
口上は下手から梅玉、魁春、福助、染五郎、金太郎、幸四郎、芝雀、松緑、吉右衛門の並びで、福助や魁春さんが、将来金太郎ちゃんの相手役をやりたいだとか、妹役をやりたいなどと笑いを交えた楽しいものでした。
そうそう、金太郎ちゃんは大向こうから「豆高麗!」って呼ばれてました。豆高麗っていい響き。もう何から何まで可愛らしいわぁ。
篠山紀信撮影の写真と、金太郎ちゃん初めてのサイン。
ロビーにはお祝いの胡蝶蘭だらけでした!
二、 極付幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)
「公平法問諍」
幡随院長兵衛 吉右衛門
水野十郎左衛門 仁左衛門
坂田公平 歌 昇
御台柏の前 福 助
子分極楽十三 染五郎
子分雷重五郎 松 緑
子分神田弥吉 松 江
子分小仏小平 男女蔵
子分閻魔大助 亀 寿
子分瘡森団六 亀 鶴
子分地蔵三吉 種太郎
倅長松 玉太郎
伊予守頼義 児太郎
坂田金左衛門 由次郎
慢容上人 家 橘
渡辺綱九郎 友右衛門
出尻清兵衛 歌 六
近藤登之助 東 蔵
唐犬権兵衛 梅 玉
女房お時 芝 翫
極付幡随長兵衛は、男と男の意地の張り合いというか、仁義なき戦いチックなお芝居で、最後は長兵衛が殺されてしまう、という悲しい結末なのですが、芝居の中で別の芝居が演じられたり、家族との別れのシーン、お風呂場の対決シーンなど、見どころが沢山でなかなか楽しめました。
主役の長兵衛に吉右衛門、敵役に仁左衛門、長兵衛の妻に芝翫さんと、豪華な配役もまた芝居を盛り上げます。
吉右衛門演じる長兵衛は侠客(今で言う街のヤクザ)の親分なんだけど、男らしく粋で、部下からの人望も厚く、それでいて色っぽい。
まさに私のツボな男性像だったりするんですが、こういうお役は吉右衛門さんや幸四郎さんにぴったりだなって思います。
イイ男代表の仁左衛門さんは今回とても憎たらしくてずるい役なのですが、最後、長兵衛を殺すのをためらうところでは人情味のある演技を見せて、やっぱり上手いなって思いました。
死ぬ覚悟を決めて新しい着物に袖を通す長兵衛、そんな夫を心配そうに見つめる妻、行かないで、と必死にすがりつく倅長松、この場面は涙なしには見れませんでした。
玉太郎くん、ちょっと声が小さかったけど頑張っているなって感じ。
それを心配そうに見つめるお父さんである松江の表情にも注目でした。
そう言えば、今月の歌舞伎座は、親子三代の出演率が非常に高いのです。
幸四郎、染五郎、金太郎
仁左衛門、孝太郎、千之助
芝翫、福助、児太郎
東蔵、松江、玉太郎
こうやって4組も三代で舞台に立つ役者さんがいるって凄いなぁ。
それにしても、児太郎くん久々に観ましたが声変わり中なのかな?声も悪いし芝居も棒読みで、ちょっと不安になりました。未来の福助になるんだから頑張ってほしいです。
このお芝居で気になったのが、子分連中含め全員が縞の着物を着ていて、その着物を皆さんとっても粋に着こなしていて、惚れぼれするかっこよさでした。
中でも一番若くて凛々しい表情の種太郎くん、紫地の着物をゆったり目に着てる感じがたまりません。台詞の調子も上手いし、今後大注目な役者さんになりそうです。
実はこの日、体調があまり良くなくて3つ目の「髪結新三」は見ずに帰ってきてしまいました。
幸四郎さんの新三は評判は悪くないようなので惜しかったけど、新三を観るなら菊五郎で、となんとなく思っていたのでまぁよしとします。
歌舞伎座、あと315日・・・
WSなどでも大々的に取り上げられていましたが、今月の夜の部は、松本幸四郎の孫で、市川染五郎の長男である斎ちゃんの初舞台でした。
あとで知ったのですが、私が観に行ったその日、映画の宣伝で来日中のレオナルド・ディカプリオも連獅子と幡髄長兵衛を観劇したそうです♪
どうりで1階席に外人さんが多いと思ったんですよ。
親日派のレオ様は歌舞伎を観てどう感じたのかが気になるところです。
一、 門出祝寿連獅子(かどんでいおうことぶきれんじし)
四代目 松本金太郎 初舞台
童後に孫獅子の精 初舞台 金太郎
右近後に仔獅子の精 染五郎
左近後に親獅子の精 幸四郎
里の女 芝 雀
右近の妻 福 助
里の男 松 緑
樵人 高麗蔵
修行僧 友右衛門
左近の妻 魁 春
大名某 梅 玉
村の長 吉右衛門
「門出祝寿連獅子」は、30分と短い演目ですが、お祝いムード一色で、斎ちゃんの一挙手一投足にお客さんは皆大注目、斎ちゃんが何かするごとに拍手喝采と、大盛り上がりな初舞台となりました。
2年前の初お目見えの舞台の時から、斎ちゃんの可愛らしさにメロメロだった私。
あれから2年たったとはいえ、斎ちゃんはまだ4歳、足もともまだおぼつかないほどの小ささなのに、お祖父ちゃん、お父さんに見守られながらしっかりと挨拶を述べ、見得を切り、足を踏み鳴らし、連獅子の毛振りをするという奮闘ぶりは、それはそれは立派で頼もしく感じました。
挨拶は「まつもときんたろーです!よろしくおねがいしゃーす!」っていう一言だけなんですけど、言い方が可愛いのなんの。
口上の時は正座がまだ出来ないみたいで、どんどん女の子座りになってきちゃってるところもまた可愛い~
注目の毛振り、自分の身長よりも長い獅子の毛を全身を使って一心不乱に振り続けるその健気な姿に、私の涙線が決壊・・・。えぇもう涙で前が見えない位泣いてしまいました(^_^;)
数えてみたら、20回以上毛を振っていて、しかもお父さんとタイミングほぼ合っている(合わせてくれているとも言う)のが衝撃でした。それでも4歳でこれは凄すぎでしょう。
斎ちゃん改め金太郎ちゃんは染様の小さい頃にそっくりの品のあるいい顔立ちな上に、お芝居が大好きとのことなので、将来がかなり期待できそうだと思いました。
今の歌舞伎座で親子三代で舞台で立てたことは、幸四郎さんも染様もとっても嬉しそうでしたし、金太郎ちゃんにとっても、貴重な経験になることでしょう。
そんな記念すべき公演を見届けることが出来て本当に幸せ。
これから金太郎ちゃんがどんな役者さんになっていくのか、これから成長を追って行けるのだと思うと楽しみでしょうがありません。
口上は下手から梅玉、魁春、福助、染五郎、金太郎、幸四郎、芝雀、松緑、吉右衛門の並びで、福助や魁春さんが、将来金太郎ちゃんの相手役をやりたいだとか、妹役をやりたいなどと笑いを交えた楽しいものでした。
そうそう、金太郎ちゃんは大向こうから「豆高麗!」って呼ばれてました。豆高麗っていい響き。もう何から何まで可愛らしいわぁ。
篠山紀信撮影の写真と、金太郎ちゃん初めてのサイン。
ロビーにはお祝いの胡蝶蘭だらけでした!
二、 極付幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)
「公平法問諍」
幡随院長兵衛 吉右衛門
水野十郎左衛門 仁左衛門
坂田公平 歌 昇
御台柏の前 福 助
子分極楽十三 染五郎
子分雷重五郎 松 緑
子分神田弥吉 松 江
子分小仏小平 男女蔵
子分閻魔大助 亀 寿
子分瘡森団六 亀 鶴
子分地蔵三吉 種太郎
倅長松 玉太郎
伊予守頼義 児太郎
坂田金左衛門 由次郎
慢容上人 家 橘
渡辺綱九郎 友右衛門
出尻清兵衛 歌 六
近藤登之助 東 蔵
唐犬権兵衛 梅 玉
女房お時 芝 翫
極付幡随長兵衛は、男と男の意地の張り合いというか、仁義なき戦いチックなお芝居で、最後は長兵衛が殺されてしまう、という悲しい結末なのですが、芝居の中で別の芝居が演じられたり、家族との別れのシーン、お風呂場の対決シーンなど、見どころが沢山でなかなか楽しめました。
主役の長兵衛に吉右衛門、敵役に仁左衛門、長兵衛の妻に芝翫さんと、豪華な配役もまた芝居を盛り上げます。
吉右衛門演じる長兵衛は侠客(今で言う街のヤクザ)の親分なんだけど、男らしく粋で、部下からの人望も厚く、それでいて色っぽい。
まさに私のツボな男性像だったりするんですが、こういうお役は吉右衛門さんや幸四郎さんにぴったりだなって思います。
イイ男代表の仁左衛門さんは今回とても憎たらしくてずるい役なのですが、最後、長兵衛を殺すのをためらうところでは人情味のある演技を見せて、やっぱり上手いなって思いました。
死ぬ覚悟を決めて新しい着物に袖を通す長兵衛、そんな夫を心配そうに見つめる妻、行かないで、と必死にすがりつく倅長松、この場面は涙なしには見れませんでした。
玉太郎くん、ちょっと声が小さかったけど頑張っているなって感じ。
それを心配そうに見つめるお父さんである松江の表情にも注目でした。
そう言えば、今月の歌舞伎座は、親子三代の出演率が非常に高いのです。
幸四郎、染五郎、金太郎
仁左衛門、孝太郎、千之助
芝翫、福助、児太郎
東蔵、松江、玉太郎
こうやって4組も三代で舞台に立つ役者さんがいるって凄いなぁ。
それにしても、児太郎くん久々に観ましたが声変わり中なのかな?声も悪いし芝居も棒読みで、ちょっと不安になりました。未来の福助になるんだから頑張ってほしいです。
このお芝居で気になったのが、子分連中含め全員が縞の着物を着ていて、その着物を皆さんとっても粋に着こなしていて、惚れぼれするかっこよさでした。
中でも一番若くて凛々しい表情の種太郎くん、紫地の着物をゆったり目に着てる感じがたまりません。台詞の調子も上手いし、今後大注目な役者さんになりそうです。
実はこの日、体調があまり良くなくて3つ目の「髪結新三」は見ずに帰ってきてしまいました。
幸四郎さんの新三は評判は悪くないようなので惜しかったけど、新三を観るなら菊五郎で、となんとなく思っていたのでまぁよしとします。
歌舞伎座、あと315日・・・