土曜日、コクーン歌舞伎「桜姫」を観てきました。
コクーン歌舞伎は中村勘三郎や橋之助ら、人気歌舞伎役者により毎年1回上演されるもので、ここ最近は串田和美が演出を担当し、古典歌舞伎を新たな演出で描くとあって、人気が高く、毎年チケットは争奪戦だったりします。
WOWOWでいつも放送されるので今までそれでいいかな、と思っていたのですが、演目が1度観てみたかった「桜姫」ということもあり、しかもタイトルロールの桜姫がお気に入りの七之助だからこれは生で観なくてはなりません。
桜姫は数奇な運命をたどるお姫様のお話で、その人生は悲惨そのもの。
ただ、桜姫はそんな人生を悲観することなく、自分の意思を貫くところが、他のお姫様とは違って魅力的に映ります。
歌舞伎には珍しく、官能的なシーンも見どころの一つとなっており、とにかく歌舞伎ファンから人気がすごくある演目です。
今回は2等席にしてみたのですが、ちょうど東側の舞台に一番近いお席で、ステージを見下ろす形になりますが、とても見やすく、役者さんの表情が手に取るようにわかる素晴らしいお席でした。
客席のうちのベンチシートは四方に設置され、360度から舞台を観れるようになっています。
会場が狭い分、セットはシンプルになりますが、役者が客席に現れたり、登場の仕方が変わっていたり、ラストはクラシックの音楽が流れたりと、コクーンでしか出来ない演出が沢山あり、とても興味深かったです。
今回は勘三郎に、橋之助、扇雀などのベテランを差し置いて!?七之助が主役を務めているのですが、とにもかくにも、七之助の桜姫が綺麗で可愛くって、品があって、まさに私のイメージ通りでした。
改めて七之助が好きになったし、ますます将来有望な女形になりそうだな~なんて思いました。
私からすれば、桜姫って強姦されたくせに、その人を好きになっちゃって、しかも子供まで産んでて、さらには遊郭に売り飛ばされちゃってるのに、恨みもしないで平然としてるなんて、バカだな~としか思えないのだけど、やりたい様に生きている彼女が次第に強くてかっこいいとさえ思えてきます。
桜姫を手込めにし、傍若無人な振る舞いをする権助に橋之助。
最近色悪の役が多いような気がしますが、しっかりはまってて、ほんと憎たらしい。
こんなに憎たらしい奴はいないって位。
しかし、清玄と兄弟だったってどういうこと?複雑すぎてよくわからないわ。
諸悪の根源、清玄和尚に勘三郎。
清玄が白菊丸と心中しないから、どろどろの話になるわけなんだけど、桜姫が白菊丸の生まれ変わりであるとわかると、しつこく桜姫につきまといます。
もちろん、桜姫には相手にされないんだけど、その執着心みたいなものが鬼気迫るものがあって、迫力十分、これぞ勘三郎!っていう恐ろしさでした(笑)
扇雀と彌十郎の芸達者な2人がシリアスな芝居の箸休め的な存在で面白かったですし、ストーリーテラーである笹野高史もきっちり仕事をこなしており、安心して観ることができました。
ただ、コクーン歌舞伎はイヤホンガイドがないので、台詞をしっかり聴いていないと、重要なところを聴き逃してしまいます。
台詞が現代口調の分かりやすくて、はっちゃけた演目ならいらないけど、人間関係や背景が複雑な今回のような芝居だったら、イヤホンガイドはあったほうがいいよな~と思いました。
また、コクーン用に色々変えている部分があると思うので、一度歌舞伎座で正統派な桜姫を観てみたいです。
なにはともあれ、七之助がすっごい良かったので、来月の演舞場での海老様との共演も期待大です♪
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/7f/581ab450ea544933ef0051f99e6747ce.jpg)
「桜姫」
原 作 四世 鶴屋南北
演 出 串田和美
出 演 中村勘三郎、中村扇雀、中村橋之助、坂東彌十郎、中村七之助、笹野高史 他
コクーン歌舞伎は中村勘三郎や橋之助ら、人気歌舞伎役者により毎年1回上演されるもので、ここ最近は串田和美が演出を担当し、古典歌舞伎を新たな演出で描くとあって、人気が高く、毎年チケットは争奪戦だったりします。
WOWOWでいつも放送されるので今までそれでいいかな、と思っていたのですが、演目が1度観てみたかった「桜姫」ということもあり、しかもタイトルロールの桜姫がお気に入りの七之助だからこれは生で観なくてはなりません。
桜姫は数奇な運命をたどるお姫様のお話で、その人生は悲惨そのもの。
ただ、桜姫はそんな人生を悲観することなく、自分の意思を貫くところが、他のお姫様とは違って魅力的に映ります。
歌舞伎には珍しく、官能的なシーンも見どころの一つとなっており、とにかく歌舞伎ファンから人気がすごくある演目です。
今回は2等席にしてみたのですが、ちょうど東側の舞台に一番近いお席で、ステージを見下ろす形になりますが、とても見やすく、役者さんの表情が手に取るようにわかる素晴らしいお席でした。
客席のうちのベンチシートは四方に設置され、360度から舞台を観れるようになっています。
会場が狭い分、セットはシンプルになりますが、役者が客席に現れたり、登場の仕方が変わっていたり、ラストはクラシックの音楽が流れたりと、コクーンでしか出来ない演出が沢山あり、とても興味深かったです。
今回は勘三郎に、橋之助、扇雀などのベテランを差し置いて!?七之助が主役を務めているのですが、とにもかくにも、七之助の桜姫が綺麗で可愛くって、品があって、まさに私のイメージ通りでした。
改めて七之助が好きになったし、ますます将来有望な女形になりそうだな~なんて思いました。
私からすれば、桜姫って強姦されたくせに、その人を好きになっちゃって、しかも子供まで産んでて、さらには遊郭に売り飛ばされちゃってるのに、恨みもしないで平然としてるなんて、バカだな~としか思えないのだけど、やりたい様に生きている彼女が次第に強くてかっこいいとさえ思えてきます。
桜姫を手込めにし、傍若無人な振る舞いをする権助に橋之助。
最近色悪の役が多いような気がしますが、しっかりはまってて、ほんと憎たらしい。
こんなに憎たらしい奴はいないって位。
しかし、清玄と兄弟だったってどういうこと?複雑すぎてよくわからないわ。
諸悪の根源、清玄和尚に勘三郎。
清玄が白菊丸と心中しないから、どろどろの話になるわけなんだけど、桜姫が白菊丸の生まれ変わりであるとわかると、しつこく桜姫につきまといます。
もちろん、桜姫には相手にされないんだけど、その執着心みたいなものが鬼気迫るものがあって、迫力十分、これぞ勘三郎!っていう恐ろしさでした(笑)
扇雀と彌十郎の芸達者な2人がシリアスな芝居の箸休め的な存在で面白かったですし、ストーリーテラーである笹野高史もきっちり仕事をこなしており、安心して観ることができました。
ただ、コクーン歌舞伎はイヤホンガイドがないので、台詞をしっかり聴いていないと、重要なところを聴き逃してしまいます。
台詞が現代口調の分かりやすくて、はっちゃけた演目ならいらないけど、人間関係や背景が複雑な今回のような芝居だったら、イヤホンガイドはあったほうがいいよな~と思いました。
また、コクーン用に色々変えている部分があると思うので、一度歌舞伎座で正統派な桜姫を観てみたいです。
なにはともあれ、七之助がすっごい良かったので、来月の演舞場での海老様との共演も期待大です♪
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/7f/581ab450ea544933ef0051f99e6747ce.jpg)
「桜姫」
原 作 四世 鶴屋南北
演 出 串田和美
出 演 中村勘三郎、中村扇雀、中村橋之助、坂東彌十郎、中村七之助、笹野高史 他