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今月は週末の予定が立て込んでいたので会社帰りに行ってきました
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って言ってもどう頑張っても歌舞伎座には18時過ぎになってしまうので、菅原伝授手習鑑は諦めて次の粟餅、ふるあめりかに袖はぬらさじ を観てきました。
粟餅は三津五郎さんと橋之助さんの息の合った踊りが見物の舞踊劇。三津五郎さんはかっこいい役もいいのに、コミカルな三枚目っぽい役もちゃんとこなせてすごいと思います。橋之助さんも男らしくて素敵
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短かったけど楽しい演目でした
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そして、これだけは絶対観たかった「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
玉三郎さんの当たり役で、原作は有吉佐和子。時代は幕末なので現代口調でとてもわかりやすく華やかなお芝居です。一座勢ぞろいの豪華な配役で、観れてほんとによかった
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時代は幕末。尊皇攘夷だ、開国だと世間は喧しい。横浜にある岩亀楼では、花魁の亀遊(七之助)が病みついていたが、恋仲である通訳の藤吉(獅童)の励ましと蘭方の薬でようやく回復する。そんな二人を亀遊の古くからの知り合い、芸者のお園(玉三郎)は見守っていた。
ある日、薬屋の主人:大種屋が米人イルウス(彌十郎)を伴って岩亀楼にやって来る。通訳に籐吉がつく。当時、遊女は日本口と唐人口に分けられており、なり手が少ないことから、唐人口には見栄えのしない遊女ばかりであり、その中から選べといわれたイルウスは差別だと憤慨する。そして、薬屋の主人にあてがわれた亀遊を寄越せと言う。想いを寄せる亀遊が売り買いされるのを通訳しなければならず、苦悶する藤吉。亀遊はショックのあまり倒れてしまう。結局、六百両でイルウスが亀遊を買い取ることが決まり、お園が呼びに行って、亀遊が剃刀で喉を裂いて死んでいるのを発見する。
想い合っていても、遊女の亀遊は病が癒えれば店に出ないわけにも行かず、彼女を身請けするような大金は藤吉にはない。悩んだ末だったのだと、お園と籐吉が亀遊を偲んでいると、突然、亀遊が攘夷女郎として瓦版に華々しく登場した。「異人を嫌って、父祖伝来の懐剣で喉を突いた、あっぱれ烈婦!」そして辞世の句として「露をだに厭う大和の女郎花、ふるあめりかに袖はぬらさじ」が紹介されていた。亀遊が読み書きのできないのを知っていたお園は、以前にも同じ句を聞いたことがあるのを思い出し、この話をでっち上げたのは攘夷党だと気付く。
しかし、攘夷女郎がいたとの評判で、岩亀楼には客が詰め掛け、話を聞きたがる。初めは本当のことを話そうとしていたお園であったが、楼閣の主人に客が喜ぶ話をするように言いつけられ、話はどんどん脚色されて行く。世間には瓦版の他にも「異人嫌いの亀遊、本邦婦女烈伝の一」という印刷物まで出回り、いよいよ名を馳せて行く。
ところがある時、いい気になって語っていて、ちょっとしたことから脚色したことがばれてしまい、怒った攘夷党の侍達に刃を向けられることに。散々脅かされて、お園は腰を抜かしながら、亀遊は淋しくて死んだのだと言うのであった。
とにかく玉三郎さんの魅力がいっぱいのこの舞台。
おしゃべりでおせっかいで、でも後輩思いでイキな女性のお園を生き生きと演じていて、とっても魅力的でした。会話一つ一つが面白くて客席は常に笑いが起こっているような感じでした。
でも、七之助演じる亀遊が死んでしまうところや、ラストの亀遊の死を悲しむシーンはとても切なくて涙してしまいました
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この舞台を観て、口は災いのもと。自分も気をつけようと改めて思いました
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この一年、年始の浅草歌舞伎から始まり、何本観たか数えてないけど、たぶん20回位見にいったような気がします。来年も色々な演目を観てみたいのでできれば月に2回位は行けたらいいなと思ってます。
って来月はすでに4回も予定が入っているんけど
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来月の歌舞伎
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「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
芸者お園 玉三郎
通辞藤吉 獅 童
遊女亀遊 七之助
唐人口マリア 福 助
イルウス 彌十郎
浪人客梅沢 権十郎
同 佐藤 海老蔵
同 堂前 右 近
大種屋 市 蔵
幇間和中 猿 弥
唐人口チェリー吉 弥
同 メリー 笑 也
同バタフライ 松 也
同 ピーチ 新 悟
芸者 奴 笑三郎
同 太郎 春 猿
帳場定吉 寿 猿
旦那三河屋 男女蔵
同 駿河屋 亀 蔵
同 伊東屋 友右衛門
思誠塾多賀谷 段治郎
同 飯塚 勘太郎
同 松本 門之助
同 小山 橋之助
同 岡田 三津五郎
岩亀楼主人 勘三郎