江戸落語を題材にした舞台「江戸の青空」を観てきました。
あらすじは「芝浜」「文七元結(ぶんしちもっとい)」「三軒長屋」など名作落語の登場人物が一堂に会し、大騒動を巻き起こす人情コメディーで、ところかしこに落語のネタがちりばめられており、落語ファンにとってはたまらない、落語を知らない人でも気軽に落語にふれることが出来るお芝居、とのこと。
しかもキャストが西岡徳馬に吉田綱太郎、戸次重幸、中村まこと、須藤理沙、松尾貴史、柳家花緑、小西遼生、松永玲子、とそれぞれジャンルは違うけど実力派揃いで、よくまぁこんなスゴイキャストを集めたものだ、これで面白くない訳がない!
そういうわけで期待度MAXで臨んだこのお芝居・・・正直期待外れで残念、といったところでした。
色々な落語を上手くつなぎ合わせて、一つの芝居に仕上げているのは見事だとは思うのですが、ほんとにただそれだけって感じで、オリジナリティーもないから結末も読めるし、これ舞台にする必要あったのかな、と考えてしまう位つまらなく感じてしまいました。
一人一人のキャストの演技のクオリティは本当に高くて、安定感があって良かったと思うし、笑った場面も結構あったと思います。
それでも芝居全体を通してみると、面白いと思えたところは俳優さんのアドリブみたいな要素に対してであって、ストーリー自体に魅力はさほど・・・って感じ。
確かに私は舞台を観る前に図書館で志ん朝、文楽、三木助、志ん生なんかのCDを借りて予習をしており、劇中に使われるほとんどの落語ネタを知っていたので、自分の知ってるネタを目の前で役者さんが演じているというのにはとても新鮮で嬉しい感覚があったのですが、逆にそれが良くなかったのかもしれません。
元となっている「芝浜」や「文七元結」なんかは歌舞伎にもなっている人情噺の代表作で、心がじんわり暖かくなるいい話で大好きなんですけど、お芝居になって、さらに色々な落語のネタが絡んでくることによって一つ一つが中途半端で、落語の世界観が台無しになってしまうような気がしました。
とは言っても、落語を全く知らない状態で観たらそれはそれでもったいないような気もするんですけどねぇ。
何年か前に上演された舞台「地獄八景・浮世百景」は同じ落語を元にしていても、すごくよくまとまっていて、それでいて面白い!と感じたので今回に関しては脚本と演出が問題だったのかなぁって思います。
落語を舞台化するって大変だとは思うけど、ほんと期待しすぎたな~って反省。
キャストに関しては
普段シリアスな役が多い吉田綱太郎さんが、おちゃらけた講談師役を演じていたのにビックリ。あのシブい顔と素敵な声でハッチャけてる綱太郎さんは意外とハマっていて面白かったです。
重さんと須藤理沙さんは「芝浜」の夫婦を演じています。冒頭の夫婦喧嘩は振りきった演技で気持ちが良く、重さんはチャキチャキの江戸っ子の雰囲気にぴったりだと思いました。
中盤はほとんど出番がなかったのが残念。
そう言えば重さん、上半身裸のシーンがあるんですけど、メチャクチャいい体をしていてビックリ!思わず前のめりで食い入るように見ちゃいました(笑)
お腹が、6個?8個?にしっかりと割れていて、何したらあんなお腹が割れるんだろう?って位凄かったです。
そうそう、チラシの中に重さん脚本の舞台「ライトフライト」のチラシが入ってました。
キャストもいいし、ちょっと観てみたいかも。
意外と活躍してたのが小西遼生くん。「レミゼ」や「ライトインザピアッツァ」などミュージカルでおなじみの彼。ストレートプレイはほぼ初めてだそう。
気弱な文七役がとっても似合っていて可愛かったです。
キッチュこと、松尾さんは前作の「地獄八景・・・」にも出演しており、自らも落語をやるからか、きちんと役どころをつかんでいるなぁという気がしました。
飄々としたズル賢い大旦那役にぴったりでした。
キャストの中でただ一人の落語家で参加した柳家花緑師匠。
やっぱり本家本元、師匠が出るだけで舞台が締まっていました。師匠の「御神酒徳利」聴いてみたくなりました。
落語もやって役者もやって音楽も出来たり、すごいな~。
座頭の西岡さんは「柳田格之進」役。無口で抑えた演技をしなければいけないので目立たなかったのがちょっと残念。
その他中村まことさん、松永玲子さん、いとうあいこさん、植本潤さんら、皆さんキャラクターがしっかりしていて良かったと思います。
本当にキャストが良かっただけに、いつかこのメンバーで別の芝居を観てみたいって思ってしまいました。
北九州芸術劇場Produce
「江戸の青空~Keep On Shackin’~」
脚本:千葉雅子
演出:G2
出演:西岡徳馬(徳は旧字) 須藤理彩 中村まこと
松永玲子 戸次重幸 有門正太郎 中井出健
蘭香レア 小西遼生 いとうあいこ
松尾貴史 柳家花緑 植本潤 吉田鋼太郎
世田谷パブリックシアター 5月24日(日)~6月7日(日)
あらすじは「芝浜」「文七元結(ぶんしちもっとい)」「三軒長屋」など名作落語の登場人物が一堂に会し、大騒動を巻き起こす人情コメディーで、ところかしこに落語のネタがちりばめられており、落語ファンにとってはたまらない、落語を知らない人でも気軽に落語にふれることが出来るお芝居、とのこと。
しかもキャストが西岡徳馬に吉田綱太郎、戸次重幸、中村まこと、須藤理沙、松尾貴史、柳家花緑、小西遼生、松永玲子、とそれぞれジャンルは違うけど実力派揃いで、よくまぁこんなスゴイキャストを集めたものだ、これで面白くない訳がない!
そういうわけで期待度MAXで臨んだこのお芝居・・・正直期待外れで残念、といったところでした。
色々な落語を上手くつなぎ合わせて、一つの芝居に仕上げているのは見事だとは思うのですが、ほんとにただそれだけって感じで、オリジナリティーもないから結末も読めるし、これ舞台にする必要あったのかな、と考えてしまう位つまらなく感じてしまいました。
一人一人のキャストの演技のクオリティは本当に高くて、安定感があって良かったと思うし、笑った場面も結構あったと思います。
それでも芝居全体を通してみると、面白いと思えたところは俳優さんのアドリブみたいな要素に対してであって、ストーリー自体に魅力はさほど・・・って感じ。
確かに私は舞台を観る前に図書館で志ん朝、文楽、三木助、志ん生なんかのCDを借りて予習をしており、劇中に使われるほとんどの落語ネタを知っていたので、自分の知ってるネタを目の前で役者さんが演じているというのにはとても新鮮で嬉しい感覚があったのですが、逆にそれが良くなかったのかもしれません。
元となっている「芝浜」や「文七元結」なんかは歌舞伎にもなっている人情噺の代表作で、心がじんわり暖かくなるいい話で大好きなんですけど、お芝居になって、さらに色々な落語のネタが絡んでくることによって一つ一つが中途半端で、落語の世界観が台無しになってしまうような気がしました。
とは言っても、落語を全く知らない状態で観たらそれはそれでもったいないような気もするんですけどねぇ。
何年か前に上演された舞台「地獄八景・浮世百景」は同じ落語を元にしていても、すごくよくまとまっていて、それでいて面白い!と感じたので今回に関しては脚本と演出が問題だったのかなぁって思います。
落語を舞台化するって大変だとは思うけど、ほんと期待しすぎたな~って反省。
キャストに関しては
普段シリアスな役が多い吉田綱太郎さんが、おちゃらけた講談師役を演じていたのにビックリ。あのシブい顔と素敵な声でハッチャけてる綱太郎さんは意外とハマっていて面白かったです。
重さんと須藤理沙さんは「芝浜」の夫婦を演じています。冒頭の夫婦喧嘩は振りきった演技で気持ちが良く、重さんはチャキチャキの江戸っ子の雰囲気にぴったりだと思いました。
中盤はほとんど出番がなかったのが残念。
そう言えば重さん、上半身裸のシーンがあるんですけど、メチャクチャいい体をしていてビックリ!思わず前のめりで食い入るように見ちゃいました(笑)
お腹が、6個?8個?にしっかりと割れていて、何したらあんなお腹が割れるんだろう?って位凄かったです。
そうそう、チラシの中に重さん脚本の舞台「ライトフライト」のチラシが入ってました。
キャストもいいし、ちょっと観てみたいかも。
意外と活躍してたのが小西遼生くん。「レミゼ」や「ライトインザピアッツァ」などミュージカルでおなじみの彼。ストレートプレイはほぼ初めてだそう。
気弱な文七役がとっても似合っていて可愛かったです。
キッチュこと、松尾さんは前作の「地獄八景・・・」にも出演しており、自らも落語をやるからか、きちんと役どころをつかんでいるなぁという気がしました。
飄々としたズル賢い大旦那役にぴったりでした。
キャストの中でただ一人の落語家で参加した柳家花緑師匠。
やっぱり本家本元、師匠が出るだけで舞台が締まっていました。師匠の「御神酒徳利」聴いてみたくなりました。
落語もやって役者もやって音楽も出来たり、すごいな~。
座頭の西岡さんは「柳田格之進」役。無口で抑えた演技をしなければいけないので目立たなかったのがちょっと残念。
その他中村まことさん、松永玲子さん、いとうあいこさん、植本潤さんら、皆さんキャラクターがしっかりしていて良かったと思います。
本当にキャストが良かっただけに、いつかこのメンバーで別の芝居を観てみたいって思ってしまいました。
北九州芸術劇場Produce
「江戸の青空~Keep On Shackin’~」
脚本:千葉雅子
演出:G2
出演:西岡徳馬(徳は旧字) 須藤理彩 中村まこと
松永玲子 戸次重幸 有門正太郎 中井出健
蘭香レア 小西遼生 いとうあいこ
松尾貴史 柳家花緑 植本潤 吉田鋼太郎
世田谷パブリックシアター 5月24日(日)~6月7日(日)