杓子定規なお役所

小学校の修学旅行は長崎だった。
2日目が原爆資料館と平和公園、バイオパークだったんだけど…。
本当は原爆資料館→平和公園の順だった。
そしてその順だったら何の問題もなかったんだけど。

ホテルから資料館までの所要時間を少し余裕を見てあったためか、早めに着いてしまった。
先生たちが資料館に掛け合ったところ、「先に平和公園に行ってきてください」と非情なお言葉が。
みんな「え～～～！！？」となった。
なぜって？？？？

その時間、傘が全く役に立たないほどの集中豪雨に見舞われていたのだ。
仕方がないのでみんな傘を手に平和公園に入ったが。
進行方向に傘を向けて下を向いてひたすら歩くだけ。
着ているものも濡れて…。この日撮影した集合写真はみんな湿ったものを着ている。
本当は平和公園で記念写真も撮るはずだったんだろうけど、それどころじゃない。
帰った後私は「ぬれねずみ」という言葉を使って川柳を作ったくらい、ずぶぬれになった。
どれだけ平和公園を見ていなかったか。
翌年判明した。
平和祈念像の存在に気づいていなかった！
弟たちが祈念像の前で写真撮影しているのを見て「何これ？」と聞いて家族から呆れられた。

全員がずぶぬれになって資料館へ。
かなり寒かったことを覚えている。
標準服（制服みたいなもん）だったので、誰も部屋着以外の着替えを持ってきておらず、
服の上からタオルで水分を少しだけ拭き取る程度でその日の日程を過ごした。

いくら開館時間15分ほど前だからって、平和公園に追い出すことないじゃんかよ～。
集中豪雨（今だったら「ゲリラ豪雨」とでも言えるかも）の中に。
生徒が着替えられないので、先生たちも着替えずに一緒に濡れた服のままだった。

う～ん…平和祈念像、きちんと見てみたいなぁ。