Chiakiの徒然日記

ちょっとむっともした



震災後、無性に活字が読みたくなって(しかも一度も読んでいないもの)、かろうじて開店していた本屋でGET。
直前に「本屋大賞」を受賞したと話題になっていたし、「ピアノの調律師」という主人公にも興味をそそられた。

全体的に明るい感じの作品ではないな、という印象。
でも、作品世界にはすぐに入り込めた。
私がピアノを習っていた頃、毎年のように調律して貰っていたから、その風景を思い返しながら読んでいた。

中でちょっと引っかかった部分があった。

小学校高学年で「まだバイエルをやっている。やる気がないんだ」と主人公とは別の調律師が言い放つ場面。

これ、どういう先生についているかでも変わってくると思うんだけど。
私自身も結構懸命に練習していたと思うのだが、バイエルを卒業できたのは小学校高学年だった。
先生からも「遅い」と言われたこともあるが、そもそも先生がなかなかOKを出してくれなかったのだから、こちらにはどうしようもない。
バイエルを卒業した後は、3冊くらいの楽譜を並行しながらソナタアルバムまで進んだ。

まぁ、私のことは置いておいて、主人公が「それは違うんじゃないか」と思ってくれたことに救われた感じがする。
バイエル後に一気に進むことが出来たのは、きっと「ピアノが歌う楽しさ」を感じることが出来たから。
バイエルをやっているときにも、時折バッハのメヌエットなどを弾いていたが、そちらは凄く楽しかった。
きっと作中でバイエルをやっている子も、次の段階に進んだらあっという間に上達していくのではないか、と感じた。

全体的にはとても良い作品だったと思う。
もしかしたら、一番気持ちが沈み込んでいる時に読んだから「明るくない」と思ったのかもしれない。
もう少ししたらもう一度読み返してみようかな。

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