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Peter Greenとのファースト・コンタクトは、20年くらい前。 ブルースを聴き漁ってた頃。 ブリティッシュ・ブルース・ロックの名盤という大看板と、あのインパクトありすぎのジャケットから、
『English Rose』
を聴きました。 そのときのPeter Greenの印象はというと...じ、地味...どっちかってぇと、Elmore James風のスライドを溌剌ときめるJeremy Spencerのほうに好印象を持ちました。 ギタリストPeter Green云々よりも、ホワイト・ブルース特有のバタ臭さが耳につき、ジャケットとは真反対のノー・インパクトに終わり、CDはそのままどっかへ...
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次のニアミスは、
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『A Hard Road』 John Mayall and the Bluesbreakers
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10年くらい前になりますかね。 クラプトンの後釜ギタリスト、しかもサンバースト・レスポール使い、っうことで、期待感満々で聴きましたが。 当時の印象は、やっぱ、地味。 う~ん、なんで、こんな歪ませ方すんのかいな?...とか、Marshall1962を使いこなせてないな...とか。
改めて聴いてみると、『Someday After a While』、『The Stumble』のリア、ミックスを使った芯、コシ、張りの強い中高音がグイグイくるドライブ・サウンドはすごく良いと思います。 が、この2曲は、アプローチがクラプトン的と言えなくもない。 メイオールから「もっとクラプトンみたく弾いてくれ!」みたいなムカツク注文でもあったんですかね。
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続いてのニアミスが、
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『Crusade』 John Mayall's Bluesbreakers
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もちろん、オリジナルはMick”ラブリー” Taylorがギター担当です。 現在、所有するCDは'07年のDECCA盤で、ボーナス・トラック#13~#22にPeter Green当時のシングル盤A/B面、他が寄せ集められてます。
録音時系列は不明ですが、リリースは
アルバム『A Hard Road』('67 2月)
シングル『Curly』/『Rubber Duck』('67 3月)
シングル『Double Trouble』/『It Hurts Me Too』('67 4月)
となります。
『A Hard Road』から一転、クラプトンの幻影どころか、うざいメイオールの存在すら、吹っ切った怒涛のプレイが聴かれます。 『Curly』、『Rubber Duck』では、当時はそりゃ衝撃的だったろうな、と思わせる「ビロンビロン」なオーバー・ドライブ・サウンド。 ギターの音作り、フレーズは、Jeff BeckやJimi Hendrixっぽくもありますが、Jimiのデビューは同年'67。 Jeffが『Truth』を発表するのは翌'68年ですから、Peterがオリジナルといってよいのでしょう。 ハード・ロックちょい手前といえる音です。
『Greeny』...これは名曲ですな。 サスティーンをカットするジャジーな名演による”素”に近いサンバースト・レスポール・サウンドを堪能できます。 エッジが「カリッ」としたミックス・フェイズアウトをメインに、ちょっとフロント・ポジも使ってるのかな。 ポジ・チェンしたときの音の違いがそのまんま録られてるところがありますもんね。 それか、雑な編集でもしてんのかな。 この曲は、引き続き研究要。
『Double Trouble』では、リヴァーブたっぷりな、あのフェイズアウト・サウンド。
『It's Hurts Me Too』では、後のFleetwood Macに通ずるタイプのブルース・プレイ。 粒立ちよく歪みながらも、エアー感のあるウォームなサウンド。
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今日の格言。
『障らぬ神』転じて『ヘビー・ローテーション』となす。