ウクライナの大統領が、戦力の劣勢を訴え、武器の提供を求める会見のテープを流している。アメリカがそれに応じ、ウクライナの兵士が使える武器を支援すると具体的な名前を挙げ示す。スイッチブレードと呼ばれる自爆型のドローン、遠隔操作で飛び目的物に向かい爆発する。高層ビルの中であれ、平原に並ぶ戦車であれ、目標を定めれは飛んで行く。TVゲームの様。自爆した後の瓦礫の山を映像を映す。TVゲームならこれでゲームオーバー。そんなデモテープがマスコミに流れる。そのテープを見ながら軍事専門家が、両国の戦力を比較し戦況を分析する。戦闘が終わった街でカメラマンは、瓦礫を映し、爆弾の後を映す。そして、そのフイルムにはぼやけた固まりが点々と出てくる。それは何?疑問に思う暇もなくそれが人だと分かる。爆発音や爆風に怯え、怪我をすれば痛いと感じ、死を恐れる人間だと分かる。何故ぼかす。何故隠す。放送コードに引っかかるから?何の配慮?人の生きる権利を奪ったことを忘れたいから?もう一度、生きるということの原点に立ち戻れないか?人間も自然界に生きる動物なのだから。争いが楽しいはずがない。