□本日落語二席。
◆三遊亭わん丈「五貫裁き」(寄席チャンネル)。
日本橋社会教育会館ホール、平成31(2019)年4月4日(三遊亭わん丈独演会「わん丈ストリート」vol.17)。
わん丈は「古典落語を一席……」と言ったが、この噺はまだ古典落語として世に定着していないような気もする。もとは講釈である。古くは、これを「一文惜しみ」として演じた六代目三遊亭圓生の口演などあるが、講談そのままに「五貫裁き」として高座にかけたのは、立川談志家元である。談志は講談のネタ独自の解釈を吹きこみ、よりシニカルに演じたものだが、この型はそう多くは継承されていない。
◆三遊亭わん丈「五貫裁き」(寄席チャンネル)。
日本橋社会教育会館ホール、平成31(2019)年4月4日(三遊亭わん丈独演会「わん丈ストリート」vol.17)。
わん丈は「古典落語を一席……」と言ったが、この噺はまだ古典落語として世に定着していないような気もする。もとは講釈である。古くは、これを「一文惜しみ」として演じた六代目三遊亭圓生の口演などあるが、講談そのままに「五貫裁き」として高座にかけたのは、立川談志家元である。談志は講談のネタ独自の解釈を吹きこみ、よりシニカルに演じたものだが、この型はそう多くは継承されていない。
わん丈の演ったのは、やはり一門ということなのか、圓生の型に自身のアレンジを加えたもののようだった。しかし、やはり焦点のしぼりにくい噺なのだろうということがよくわかる。はたして、この噺の主人公は、八五郎なのか、質屋徳力屋なのか、はたまた大家ということにもなろうか。それとも、この落語に主人公などいるのだろうか。いや、必要なのだろうか。かたがた難しいネタだと思う。
もっとより多くの落語家がこれを演じて、落語としての「五貫裁き」はこうだという定番が構築されると良いと思う。だから、今は、これを演るというだけでも、わん丈に大きな功績があると思われる。なかなかチャレンジャーである。
◆九代目桂文楽「時そば」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
福井県美浜町生涯学習センターなびあす、令和元(2019)年12月21日収録(2020年3月7日OA)。
福井県美浜町生涯学習センターなびあす、令和元(2019)年12月21日収録(2020年3月7日OA)。