竹林亭白房

紫「秋色桜」★講談

□本日落語一席。
◆露の紫「試し酒」(ラジオ関西『内海英華のラジ関寄席』)。
神戸新開地喜楽館、令和5(2023)年2月16日収録(昼席公演「バレンタイン女流ウィーク」第六日)。

■本日講談一席。
◇神田紫「秋色桜」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年2月11日収録。
「しゅうしきざくら」と読む。蕉門十哲の一人宝井其角の弟子秋色(しゅうしき)を物語った作品。其角にこのような弟子がいるとは知らなかった、というか、蕉門十哲の一人一人の弟子まではさすがに知らない。勉強不足か。

講談では、菓子職人の娘に生れたお秋が、幼いときから俳諧に親しんで、十三歳のあるとき、上野で詠んだ「井の端の桜あぶなし酒の酔い」という句が、宮様の目にとまって、そこから俳人としての道を切り開くという展開になる。

宮様というのは、講談で誰か語られていなかったが、上野でのできごととあるから、歴代寛永寺の住職を務めた法親王の誰かを指すのだろう。宝井其角の時代とかさなるとしたら、第三代守澄法親王、第四代天真法親王、第五代公弁法親王の誰かか。
いや、この秋色の逸話が事実ならという仮定だけれど。なお、講談は、この秋色が職人の父親に対して、たいそう孝行者だったという内容が軸である。

なお、講談中で、この秋色が幼くして初めて詠んだ句として「雪の朝二の字二の字の下駄のあと」だと紹介されるが、これはどうなのだろう。いちおうこれは江戸時代初期の田捨女が六歳で詠んだという伝(伴蒿蹊『続近世畸人伝』)はあるのだが。
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