竹林亭白房

扇辰「三方一両損」@日本の話芸★落語

□本日落語一席。
◆入船亭扇辰「三方一両損」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年6月9日収録。
扇辰の「三方一両損」はかなり聞いている。どうやら扇辰にとってお気に入りのネタのようだ。今回、『日本の話芸』のオープニングトークで、この落語は、落げが今ひとつであるために名作落語の仲間入りができないと、三十年も五十年も前から言われてきたと扇辰は語っていた。
そして、扇辰自身は落げがそんなに悪いと思わないと弁護していた。なるほど、その弁護の布教のために扇辰はこの落語を頻繁に掛けるのだろうか。それか、単純に好きだということに尽きるのか。

それにしても、三十年も五十年も前から「三方一両損」はそのような批判にあったものとはまったく知らなかった。落げは「多かあ食わねえ、たった一膳」。大岡越前に掛けた地口である。もしその批判があるのなら、落語にあまたある地口落ちはすべて名作たり得ないということか。この考えでいくと、「鼠穴」も、「夢は土蔵(→五臓)の疲れ」とする落げのために名作になれないということになるが……。

いや、そもそも落語における名作とはなんだろうという疑問もある。泣かせる噺が名作なのか。笑わせる噺は二級なのか。さて、名作の定義とは。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る