□本日落語二席。
◆桂雀々「戻り井戸」※作:桂枝雀(衛星劇場『衛星演芸招待席』)。
深川江戸資料館小劇場、令和6(2024)年9月15日(桂雀々独演会「雀々の爆笑秋まつり」)。
雀々口演「戻り井戸」は、五年前に一度聴いている。東京日暮里サニーホール、平成31(2019)年4月13日収録(「桂雀々の、かかってこん会」Vol.6)の高座。
これを聴いたとき、もとネタの枝雀の音源を持っているので、雀々はどう自分なりに演じたのかくらべて確かめてみたいと書いて、聴きくらべをすっかり忘れて、あれから五年経ってしまった。
でも、あらためて今回聴くと、このシュールな展開は枝雀の落語だなとつくづく思う。それに雀々は果敢に挑んでいたのだ。枝雀一門で他の弟子の誰かがこれを演ったのは、未だに聴いたことがない。もしかしたら、誰か演っているのかもしらんけど。しかし、これに挑めるのは、やっぱり一門で見わたすと、雀々しかいなかったのではないかと思えてならない。
してみると、雀々が亡くなった今となっては、もう「戻り井戸」を演じる落語家は誰もいなくなるのではないかと思うと、ちょっと残念な気がする。
今回、雀々は、酔っぱらって眠そうにする男があくびをしたとき、「おつれさんは御器用だ」というクスグリを入れた。「あくび指南」の落げの台詞である。客席の反応は薄かったが、御通家の少ない会だったか。
この一席は、この落語会のトリで、雀々は、最後に来客御礼を述べ、11月には紀尾井ホール手で、12月には伝承ホール(渋谷区文化総合センター)で、それぞれまた独演会があるのでよろしくお願いしますと言っていたのが何かもの悲しい。
◆『笑点』大喜利:春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・春風亭一之輔・林家たい平・立川晴の輔・三遊亭好楽・桂宮治(日テレ『笑点』第2940回)。
日テレ麹町スタジオ、令和6(2024)年12月22日OA。
◆桂雀々「戻り井戸」※作:桂枝雀(衛星劇場『衛星演芸招待席』)。
深川江戸資料館小劇場、令和6(2024)年9月15日(桂雀々独演会「雀々の爆笑秋まつり」)。
雀々口演「戻り井戸」は、五年前に一度聴いている。東京日暮里サニーホール、平成31(2019)年4月13日収録(「桂雀々の、かかってこん会」Vol.6)の高座。
これを聴いたとき、もとネタの枝雀の音源を持っているので、雀々はどう自分なりに演じたのかくらべて確かめてみたいと書いて、聴きくらべをすっかり忘れて、あれから五年経ってしまった。
でも、あらためて今回聴くと、このシュールな展開は枝雀の落語だなとつくづく思う。それに雀々は果敢に挑んでいたのだ。枝雀一門で他の弟子の誰かがこれを演ったのは、未だに聴いたことがない。もしかしたら、誰か演っているのかもしらんけど。しかし、これに挑めるのは、やっぱり一門で見わたすと、雀々しかいなかったのではないかと思えてならない。
してみると、雀々が亡くなった今となっては、もう「戻り井戸」を演じる落語家は誰もいなくなるのではないかと思うと、ちょっと残念な気がする。
今回、雀々は、酔っぱらって眠そうにする男があくびをしたとき、「おつれさんは御器用だ」というクスグリを入れた。「あくび指南」の落げの台詞である。客席の反応は薄かったが、御通家の少ない会だったか。
この一席は、この落語会のトリで、雀々は、最後に来客御礼を述べ、11月には紀尾井ホール手で、12月には伝承ホール(渋谷区文化総合センター)で、それぞれまた独演会があるのでよろしくお願いしますと言っていたのが何かもの悲しい。
◆『笑点』大喜利:春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・春風亭一之輔・林家たい平・立川晴の輔・三遊亭好楽・桂宮治(日テレ『笑点』第2940回)。
日テレ麹町スタジオ、令和6(2024)年12月22日OA。