竹林亭白房

市馬「普段の袴」★落語

□本日落語二席。
◆柳亭市馬「普段の袴」(NHK総合『桂文枝の演芸図鑑』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年5月7日OA。
川戸自身『落語大百科』では、めっきり演り手の少なくなった落語として紹介されている。昭和のころだと、八代目林家正蔵(彦六)と五代目柳家小さんくらいだったらしく、それも五代目小さんは彦六の正蔵から教わったので、もし彦六がこの落語を演っていなかったら、消滅していたかもしれないとまで書かれていた。その彦六は蜃気楼龍志から習ったとのこと。

川戸がこの『落語大百科』(4)を刊行したのが2002年。そこからずいぶんと経ったが、今は演り手が増えているように思う。なにぶん今日聞いた市馬は何度もこれを高座に掛けているし、もっと若いところでは、春風亭一之輔とか三遊亭王楽らも頻繁に演じているようだ。

ただ、この噺を楽しむためには、煙管というのがどういうものかというのを熟知していなければならない。落語には頻繁に煙管で煙草を飲む場面が登場するから、どういう形状のものでどうやって味わうかということを、落語好きならだいたいは知っている。

しかし、良い煙草の葉なら火の付きが良いとか、煙管が古いと煙草の吸いつきが悪いとか、言葉で説かれても、まったく実感として伝わってこない。
もしかして、昭和の一時期にこの落語が廃れかけたのも、習俗風習の変遷によるところがあったのではないだろうか。
今は、その習俗風習が復活しているとは言えないが、そこらあたりは曖昧なままでも、主題だけで聞かせられる(笑わせられる)という発見から、演り手が増えたとかか。

◆『笑点』大喜利:春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・春風亭一之輔・林家たい平・林家木久扇・三遊亭好楽・桂宮治(日本テレビ『笑点』第2859回)。
後楽園ホール、令和5(2023)年5月7日OA。
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