志ん橋「風呂敷」★落語

□本日落語二席。
◆古今亭志ん橋「風呂敷」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年2月11日収録。
番組のオープニングトークで志ん橋が言うには、師匠古今亭志ん朝からの直伝とのこと。大師匠の五代目古今亭志ん生も演っていたし、言わば、古今亭のお家芸のようなネタだと志ん橋は言った。
確かに、五代目古今亭志ん生というと、数少ない残された高座映像の一つがNHKでOAされた「風呂敷」だ。自分もDVD化されたものを持っている。

ただ、古今亭のお家芸と言われるほどに、一門で演られているだろうかと、ちょっと訝しむ。ちなみに、2011年以後の鑑演記録で古今亭の「風呂敷」をさがしてみると、十七席中、DVDの志ん生を除くと、たった一席だけだった。平成29(2017)年1月18日にNHK総合でOAされた『超入門！落語THE MOVIE』で演じられた古今亭菊志んのみ。

また、2010年以前でも、古今亭志ん朝と古今亭志ん五の二席だけだった。意外に、現在の古今亭一門の落語家たちには広まっていないのだろうか。東京の定席の寄席などへ行けばそうでもないのかもしれないが。

志ん橋は、語りのテンションをもう少し抑えてゆっくりしゃべると、その風貌ともあいまって五代目古今亭志ん生にちょっと似ているなと思った。

◆露の団姫「お血脈」(ABCラジオ『日曜落語なみはや亭』)。
神戸喜楽館、令和5(2023)年4月27日(「元気寄席」)。