竹林亭白房

九代目正蔵「おすわどん」★落語

□本日落語一席。
◆九代目林家正蔵「おすわどん」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京日本橋公会堂(日本橋劇場)、令和5(2023)年11月29日(第665回「TBS落語研究会」)。
桂歌丸が発掘して陽気な内容にアレンジしたことで、有名になり復活した噺である。九代目正蔵自身の高座としても、一年ほど前に自身がホストをつとめたNHK総合の『演芸図鑑』で披露している。

もとは、妾のおすわが性悪な女で、それを端を発した事件で気に病んだ本妻が井戸に身を投げるという凄惨な噺である。これは、『口演速記 明治大正落語集成』に六代目桂文治の速記が載っている。
これを読んでいると、歌丸が噺の全体像をかえたくなったというのもわからなくはない。噺の本筋から落げへ至るプロットの展開がどうも不自然な気がする。

『増補 落語事典』によると、これももとは上方にあった噺らしく、落げが異なるようだが、こちらのほうは本筋のテイストが生かされたままで終始する内容なのだろうか。上方の落語家では、「おすわどん」の口演をいっさい聴いたことがない。
ただ、『増補 落語事典』で異なる落げについてふれているくらいだから、速記はどこかに残っているのだろうか。一度確かめてみたいものだ。
また、つまらなくてもいいから、一度はオリジナルの「おすわどん」を聴いてみたいものである。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る