竹林亭白房

米輝「焼き塩」★落語

□本日落語一席。
◆桂米輝「焼き塩」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年11月9日収録(第440回「NHK上方落語の会」)。
めずらしい噺……、というか、もしかして初めて聞くのではないかと思って、川戸貞吉『落語大百科』と『増補 落語事典』で確認しようと思ったところ、両書に項目がない。よほどレアなのかと思って、次に自身の鑑演記録を調べてみると、あった。

2006年に桂米朝で聞いていたのだ(CD『米朝珍品集』その四)。ちなみに、公演情報は、大阪朝日生命ホール、昭和59(1984)年10月18日。また、その二年後にも、やはり米朝の「焼き塩」を、桂福六さんからもらったベータのビデオで視聴しているのを確認した。
そして、それを聞いてほどなく、NHKラジオ第一『お楽しみ演芸特選』で五代目古今亭志ん生の「泣き塩」を聞いていて、これが米朝の「焼き塩」と同じだったと記してある。

なるほど、「焼き塩」は「泣き塩」なのかと思って、あらためて川戸貞吉『落語大百科』と『増補 落語事典』を繙いてみると、今度はちゃんとあった。いや、以前にも読んでいたはずだ。すっかり忘れていたのだ。なにぶん2006年・2008年である。
それにしても、この十五年ほど、まったくこの落語を聞いていなかったわけだ。川戸貞吉も、「泣き塩」の項目で「どう演ってみたところでおもしろくなるとは思えない噺」と酷評している。

そもそも「焼き塩」という存在自体が現代には知られていないことは大きい。ただ、今回聞いてみて、川戸が酷評するほどつまらないかと言われると、そうでもないような気がする。米輝はこの落語会の開口一番で登場したが、こんなポジションで演る噺としては軽く聞けて悪くないんじゃないかと。
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