□本日落語一席。
◆林家染吉「禍は下」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年6月1日収録(第436回「NHK上方落語の会」)。
東京落語「権助魚」である。東京の落語家による「権助魚」は、それこそ年間何席も聞くことがあるが、おそらくもとになったと思われる上方落語「禍は下」を聞くことはめったにない。これを初めて聞いたのは桂宗助(現二代目八十八)。その後、聞いたのは桂春若のみ。ただし、春若は、わりとこのネタを気に入っているのか、四回聞いている。
◆林家染吉「禍は下」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年6月1日収録(第436回「NHK上方落語の会」)。
東京落語「権助魚」である。東京の落語家による「権助魚」は、それこそ年間何席も聞くことがあるが、おそらくもとになったと思われる上方落語「禍は下」を聞くことはめったにない。これを初めて聞いたのは桂宗助(現二代目八十八)。その後、聞いたのは桂春若のみ。ただし、春若は、わりとこのネタを気に入っているのか、四回聞いている。
そして、今日この染吉で実に三人め。いずれにしても、十七年間のあいだに、たった三人でしか聞いていないことになる。染吉は、前二者のどちらからかこれを教わったのだろうか。
東京落語「権助魚」がとても演者に好まれていることを思うと、上方落語「禍は下」が高座に掛けられない理由がよくわからない。東西の違いは、供の者が飯炊きの権助と丁稚の定吉ということ、それと、「禍は下」には着物の畳みかたの噺が出てくるところといったところ。
とくに、上方落語「禍は下」が演者に敬遠される要素とは思われないのだが……。自分はむしろ着物の畳みかたが出てくるところがある分、「禍は下」のほうがおもしろいと思うくらいだ。
そんなに長い噺ではないから、もしかしたら繁昌亭とか喜楽館といった寄席に出向けばよく掛かっているのだろうか。