竹林亭白房

仁智「トクさんトメさん」@博多天神落語まつり2020★落語

□本日落語一席。
◆笑福亭仁智「トクさんトメさん」(WOWOWライブ『日本最大の落語フェス『博多天神落語まつり』2020其の参)。
JR九州ホール、令和2(2020)年11月2日(第14回「博多天神落語まつり」※東西会長の会)。
仁智の「トクさんトメさん」を聞くのは、これで五席めである。初めて聞いたのは、「ABCラジオ上方落語をきく会50周年記念ABC落語まつり」(ワッハホール、平成2005年12月20日)。してみると、五年に一度聞いているようなことになるのだろうか。まあ、等間隔ではないのだろうけれど。

「笑福亭仁智にはずれなし」と言われて久しい。それほど仁智の新作はどれもこれもおもしろい。この噺には遺産相続が物語られる場面がある。そういう意味では、桂三枝(六代文枝)の「誕生日」とも共通のテーマをもった落語ということになるが、三枝(六代文枝)の「誕生日」よりも、仁智の「トクさんトメさん」のほうが個人的にはおもしろいと思う。
ところが、三枝(六代文枝)の「誕生日」は、もうすでに他の落語家によって演じられるほどになっているが、仁智の「トクさんトメさん」は、他の落語家が演るまでに至っていない(と認識しているが、もしあったら深謝)。

そして、この落語のみならず、三枝(六代文枝)の落語は他にも多くの作品が、東西問わずあまたの落語家が演じるような情況になっている一方で、仁智の新作はひとり仁智だけのものになっている。
ありていに言えば、仁智の作る落語は仁智という落語家のキャラクターと一体化しているからこそおもしろいということになるのだろうか。だから、仁智の新作を他の落語家が演じても味が出ないと。

しかし、ほんとうにそれだけの理由なのかという疑問が拭えない。このこ疑問は、裏返すと、なぜ桂三枝(六代文枝)の新作は、他の落語家に多く演じられるのかという疑問にもなるのだが。まあ、それは今はおいておこう。
きっと、「トクさんトメさん」を他の落語家が演ってもおもしろくなるのではないかと。ぜひ誰かにチャレンジしてもらいたいものである。そして、笑福亭仁智という落語家がもっと周知された存在になってほしいと願うものである。
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