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えんじゃけん

チャパリアーナ「キトキトキ時、時々ビビ⚡︎」

今日は、碓井菜央さんが立ち上げたパフォーマンスグループ「チャパリアーナ」の第2回目公演「キトキトキ時、時々ビビ⚡︎」をみてきた。
劇場公演は初です。場所は、王子駅から近い「王子小劇場」というところで3日間、5公演行われた。
私はその最終公演、千穐楽を日曜日の14時から見に行った。

今、ももが便秘気味で動物病院に行ってから行こうと思い、間に合うか心配だったが、間に合うことができた。劇場には、20分前くらいに着くことができた。
まずは、劇場の外観、入り口の写真。↓
劇場は地下にあります。


入口にあった看板、チラシを撮影↓






矢印に従って階段を降りていきます。


ここから先の写真はないが、まず、地下劇場入り口前に受付があり、そこでチケットをもらって劇場内に入った。
席は自由席だった。客席は階段上になっていて、5段ほどあったのだろうか。
床には段ボールの道ができており、入口よりその上を歩いて客席に向う。その段ボールには足形が書かれてあり、その上を歩くだけでもワクワクした。もしかして、引間さん画なのかな?とも思いつつ。(引間さん、何気に絵が上手なので)
どの席が見やすいのかなと悩む。20分前なのに、すでに、3分の1ほど埋まっていた。初めは前から二番目の席に座ったのだが、舞台全体を見渡すには上の段はいいのだろうけど、客席近くでパフォーマンスした時には、足の方が見えないよなぁと思い、最前列へ座ることにした。しかし、たまに最前列だと役者さんに絡まれる時があるので、それは苦手だなと思いつつも、やはり、全てのパフォーマンスをよくよくみたい方の気持ちが勝ち、最前列に座ることにした。私が行った段階で最前列は、残り4席であった。流石に人気である。

碓井さんが演出も手掛けているのですが、空間の使い方が非常に面白かった。入口の扉2つをうまく利用しての演出も素晴らしかったし、ギャラリーというんでしょうか?そこの使い方も上手で、上の方が暗くて、真ん中あたりが四角く他よりも暗かったので、換気口かな?とか思っていたのだが、後半になってびっくり。なんと、ガラスの小部屋だったのだけど、そこに照明が当たると鏡のようになて、演者(半山ゆきのさん)を映し出し、そうかと思えば、その小部屋の中にも人がいて、それが鏡のように動くのだ。ただの鏡ではなく、心の鏡って感じがした。その鏡の中の人物は、外に出てきて、演者(半山ゆきのさん)と戦って、最後は自分のやりたいことを勝ち取るようなイメージを自分は持った。実際は、どんなイメージで碓井さんは作ったのだろう?

一応、チラシの言葉を乗っけておくと、
「見えない時間は見えないままに、掴んだ時間は私の中に」
「2022年に私、碓井が行った自主公演「入口出口」での体験から今回のコンセプト「時間と記憶」に至りました。気を配りを旅する作品の中で、私の記憶の中には時間が流れていない様に感じました。目に見えない時間を私達はどの様に捉えているのだろうというのが今作のはじまりです。今日この時間が、皆様の記憶に残る時間となれば幸いです。」

座席にセッティングされたチラシについていた手紙より↓
「お久しぶりです。
最近あなたは何を捨てましたか?
私はかれこれ15年近くここに居ます。
少し奥の方に居るものですから、私の方からはなかなか声がかけられないのです。
カチカチ・・・カチカチと遠くから聞こえてくる時計の音は進んでいるのかいないのか。
それでも時々ビビッと、あなたの今に、私の時間がまざり合ってゆく。」

会場は開演前よりカチカチと時計の音を流していた。そして、開演10分ほど前になると、碓井さんが真っ赤なドレス、そしてハイヒールを履いて、ダンボールを次々と運び入れてきた。もう、演技は始まっていた。箱の中身と上で言っている時間の意味合いもかけているのだろうか。

今回、思わず、笑ってしまったシーンは、五十嵐ゆうやさんと梶田瑠以さんのダンス(?)で、梶田さんが、五十嵐さんの脇やらお尻やらとにかく、いろいろなところを嗅ぐのだけど、それを嫌がる梶田さんがキュートだった。小さな子供も大笑いしていた。そこが一番、笑ってしまったシーン。そのほかにも、五十嵐さんが、モテ男役っぽいシーンがあるのだが、その時の歌い方がオペラか?というくらい声量が出ていて、キザな感じで歌っていてそれも笑いが起きていたし、自分も笑ってしまった。いや、五十嵐さん、本当にいいキャラだなと。

ダンサー五人での同じことの繰り返しも見事だった。繰り返すんことで、リズムが生まれ、ハーモニーが生まれ、同じことの繰り返しの中で、「どうしてあの役の人はこうするのかな?」「箱の中身をそれぞれの人はどう思ってそういった行動をするのかな」など、思いを巡らすのが楽しかった。

今回の作品のテーマは「時間と記憶」ということで、自分も時間と記憶について考えてみた。記憶は確かに、碓井さんが言う様に、記憶はその時のままのものなので、時間はたっていないものかもしれない。いつもそこに戻ることができる。ただ、もしかしたら、時間が流れる中で、思い出という形は変わっていっているものなのかも知れない。忘れてしまうものもあるかもしれない、誇張されるものもあるかもしれない、別の記憶に変わってしまうものもあるかもしれない。しかし、自分にとって大切な記憶は部分的に強い感情と共に断片的に残っているようなそんな感覚である。いつでもその思い出の時に戻れるようなそんな感覚。

引間さんの役は、なんでも羨ましがる設定の役だったのかな?とにかく人が持っているものにすぐに目移りする感じの役だった。ボールを使った新体操のようなパフォーマンスも見せてくれた。髪の毛を三つ編みして後ろに一本で束ねていた。随分髪の毛が伸びたのだなと思った。引間さんのシーンでウケていたのは、ジュースを飲むシーン。箱の中にジュースを見つけ、飲んで、それをまたさらに隠す。それを見て、子供が思わず笑っていた。

もう一回見ると、また新たな気づきやら、もしかしたら伏線なんかも見えてくるのかなと思えるパフォーマンスであった。今、感想を書きつつ、箱に隠すというキーワードで、ジュースだけでなく、人間を箱に入れて運ぶシーンもあったんだけど、同じ隠すでも全然意味合いが違う。箱に人を折り曲げて入れるシーンは恐怖を感じ、ジュースを箱に入れて隠す行為は面白さを感じ、同じ箱に入れるでもこんなにも印象が違うんだと思った。碓井さん、普段から面白いものの見方している人なんだなと思った。内容は多分、ちゃんと私、わかってない感じなんだけど、とにかく、舞台の使い方がとても面白かったし、碓井さんの演出家としての才能(センス)も感じる舞台だった。公演ごとにもっと進化していくんだろうなぁ。楽しみである。

舞台が終わり、カーテンコール。
拍手をいっぱい送った。3回ほど出てきてくれただろうか。次回公演については、今回は何も案内がなかったけど、次回公演もぜひ行きたいと思ったし、次回は、複数公演あるなら、最後のチケットを取るのではなく、前半のチケットをとって、気に入ったらまた観れる様にしたいと思った。今回の舞台、もう1回みたいと思っても、最後の回だったので無理だったので。

帰りに、劇場近くの「いきなりステーキ」に入り。お肉を食べた。美味しかった!!劇場入りして、ここで引間さんたちも食べたりしたのかな?とか思いを馳せながら食べた。いや、美味しかった!さて、次回、チャパリアーナはどんな舞台を見せてくれるのだろう。次回の案内まで待ち遠しい。




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