仲間由紀恵とオダギリジョーが出ています。
忍び、伊賀と甲賀の話なんだけど、忍びが必要のなくなった
大安の時代の話です。
徳川家康が忍びの存在が平安を乱すと考え、
服部半蔵によって伊賀と甲賀と争うことをご法度としていたものを
解禁して、伊賀と甲賀それぞれを戦わせようとする。
表の理由としては跡継ぎを決めるのに、甲賀が勝てば息子の誰に、
伊賀が勝てば息子の誰にということなんだが、本当の理由としては、
忍びの里の両方(伊賀鍔隠れと甲賀卍谷)をつぶすが目的。
400年もの間、いがみ合って恨みあってきた伊賀と甲賀。
伊賀の棟梁の孫娘・朧と甲賀の棟梁の孫息子・甲賀弦之助が
滝でたまたま出会い恋に落ちてしまうのだ。
禁じられた愛。
多分、この映画ではここでこの二人の愛を強く出すのが大切なんだろうけど、
特写のほうに力が入っていて人物があまり丁寧に描かれてなかったように思う。
恋に落ちるのに理由は必要ないのだろうが、なんでいつの間にそんなに愛し合って
るんだ?って感じに見えました。
だからそこが少し残念でした。
愛し合うんですが、定めゆえ、話の成り行き上、朧が弦之介を殺すんですよね。
忍者ってことでいろいろな術を持った忍者が出てきて面白かったなぁ。
戦うのに伊賀、甲賀とそれぞれ5人が選ばれてその5人が勝ち残り戦をします。
その中には朧と弦之介も参加。それぞれの忍びの棟梁として。
その伊賀の5人の忍者で椎名桔平さんがやっていた忍者・薬師寺天膳は
300年も生きている忍者。
切っても切っても傷口がふさがって生き返るんですよね。
なんでなんだ?と思ってたら後半でそれが分るんだけど、
彼の体の中にミミズ(?)がいっぱいすんでいて、そのミミズたちが、
自分たちが生きていくために天膳を生かしてるって感じなんですよね。
傷が開けばそのミミズたちが治してしまうんです。
死にたくてもなかなか死ねない体。
もう忍びは終わりだと悟った彼は相手側の忍者(甲賀)の毒を体内に持つ
女の毒でやっと死ぬんだけど、毒でもダメなんじゃぁ・・・と思ったけど
毒であっさり死んでしまいました。
しかし、そのミミズたちが本当に不気味で、死ぬときも彼の体の中から
ぼとぼと苦しみもだえながら落ち出て行って・・・気持ち悪かったです。
私は登場人物の中ではこの天膳が一番興味あったなぁ。
あ、ミミズがっていうんじゃなくてキャラ的に。
300年も生きるなんて、どんな心境なんだろうって。
誰かを好きになってもその人は年とって死んでいくんですよね。
自分じゃそんなの耐えれないだろうなと思った。
あとね、伊賀の袖長男も面白かったけど。(夜叉丸)
なんでビジュアル系なんだぁ!って感じでした。
術も面白い。袖から毛(?)がピュンピュンと自由自在・・・・!
甲賀の毒女(陽炎)もビジュアル系でしたけど。(セクシー系)
毒が顔に血管のように浮き上がる様は気持ち悪かったなぁ。
毒女も孤独な人なんですよね。
人を愛せない定め。
甲賀と伊賀のそれぞれ5人ずつ選ばれて戦いあうんだけど、
その生き残った朧が最後に両里(甲賀卍谷と伊賀鍔隠れ)を守るために
家康の前で術の使える自分の目を潰すのにはびっくりしたけど。
これも愛する弦之介を思うがこそ。
彼の意思を継いだのだ。
戦いで朧は自分のその手で弦之介を殺した。定めゆえに。
定めってなんだろうなぁと思った。
「定めだから」と忍びの人たちは口々に言って死んで言った。
今の人たちって定め自体がなくて、どうしたらいいのか迷っている人も
多いのではないかと思う。
だけど、定めによって縛られるっていうのも辛いと思う。
そういう縛りが今はないから、今の自由をありがたく思えないと
いうのもあるんだろうね。
自分で定めを選べる今は実はとても幸せなことなんだよね。
それとも定めが決められてあってそれに従って死ぬのが幸せなんだろうか。
「おれたちは戦うしか生きる道はないんだよ。」だったっけかな?
幼少から戦うことを仕込まれて育った忍びたち。
それが定めと信じて育った忍びたち。
でも、どこか寂しそうだった人たち。
最後は多分、伊賀の棟梁・朧のおかげでそんな決められた定めから
忍びの里の人々は開放されて暮らせていけたんだろうね。
甲賀の棟梁・弦之介がいった「定めは自分で作っていくものだ」と。
無理だといっていた伊賀の棟梁・朧がそれを果たしたのだ。
愛する人の命とひきかえにその愛する人の意思をついで。
体が死んでもその人の意思は残された人の中で生き続けるんだよね。
どんな形であれ。
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