奈良の飛鳥で売っていたものです。
その名は、古代の珍味「飛鳥の蘇」
その食べ物に書いてあった説明をのっけてみると、
「飛鳥の蘇」とは、牛乳から作った幻の乳製品です。
しぼりたて生乳をこげつかさないように、7~8時間火にかけ、
水分をとると、赤味をおびたベージュ色の塊ができます。
これを型ワクに入れ、形をととのえ、約5cm×6cm、厚さ3cm
(80g)の大きさにして食べやすくしています。
牛乳の栄養価を保ちながら、水分だけを取った自然食品で添加物等は、
一切使っていません。
味は、まろやかでほんのり甘みがあって大変香ばしく美味しいです。
「蘇」100g当たりのエネルギー410kcal、たんぱく質19.4%、
脂肪22.3%と栄養価が高い食品です。
2m/m~3m/m位の厚さに切ってご賞味してください。
とのことです。
土産屋で試食をすすめられたんですけど、見た目はあんまし、
美味しそうとは言えないんですよね。
で、あんまし期待せずに食べたわけですが・・・
これがすごく美味しいんです。
ぜんぜん、くどくない軽い感じの味で、少しサクサクする感じもあって、
それも美味しいんですよね。
一口でほれてしまう味でした。
今までに口にしたことない美味しさです。
ということで買いましたよ。
これ、約5センチメートル四方くらいなんですけど、
値段は1000円と少し高めなんですけど、かなりおすすめです。
見た目はいまいちなんですけどね・・・。
写真の撮り方が下手ってのもあるけど・・・。
この、飛鳥の蘇ですが、考古学者のコメントもついていたので、
それもここに載せておきますと、
万葉の時代、飛鳥は日本の首都でした。
新益京と呼ばれた藤原京は新しく国家体制もでき、
活気に溢れていました。7世紀末の文武天皇の時、
天香具山の南では、飛鳥最大の大官大寺が建立されつつありました。
この頃、蘇が作られた記録があります。
蘇は牛乳をゆっくりと特殊な方法で煮詰めたチーズの仲間ですが、
すでに、人々は牛・馬を食べていますから、貴族の間ではもう少し前から、
この妙なる味が知られていたことでしょう。
おそらく、中央アジアの草原のパオの中で生まれた美味な固形物で
あった蘇は、はるかシルクロードの道を通り、飛鳥の都に伝わってきたのです。
当時飛鳥には多くの異国人が住んでおり、彼等が、その製法を伝えたので
ありましょう。
ここには、高松塚古墳のような人々がいましたが、誰もが蘇を口に
することができたわけではありません。
貴族や高級官人など、「日本書紀」の主人公が賓客を迎える夕べの宴を
彩ったものでしょうし、貴婦人の美容の滋味でもありました。
高貴な人々が病に臥すと、薬草とともに蘇の効力にも頼ったのでしょう。
つまりは蘇は高級食料ですは、同時に美容と不老長寿も期待されました。
良薬も口に甘しです。
したがって、黄色の断片は、庶民にとって夢のまた夢の食物でありました。
今日、縁もあって古代からの珍味は、あなたの口に入ろうとしています。
日本チーズの発祥の地で、長い間の苦心によって復原した天香具山の蘇は、
舌の上でまろやかにとけていきます。
かつて都が消えてしまったように・・・。
これが万葉の味なのです。
とのことです。
考古学者の猪熊兼勝さんの解説でした。
買ったのは飛鳥寺の近くの土産屋さんでした。
チーズ好きな人、そうでない人も、日本で始めてのチーズをぜひお試しください。
ほんとうに、まろやかで、癖がなく、ほんのり甘いなんともいえない美味しさです。
とってもおすすめです!!
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