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JE1CKA/KH0AMの活動情報

Acom 1010

2020-05-04 13:52:21 | リグ・ハードウエア
2019年5月ヤフオクにAcom 1010リニアアンプが売りに出されていました。
古物販売商から、動作確認はされていなくてジャンクとしての出品でした。写真を見る限り内部は綺麗でほとんど使用されていないように見えました。5万円でしたので即8万位で入札して、時々状況をチェックしていました。しかし、不思議なことに誰も入札しません。なんでだろう?と毎日?が増えて行きました。
出品7日目1時間前からスタンバイ、未だ誰も入札していません。かってこんな事は経験ありません。10万円近くで入札されて当然な状態です。
なんと、私以外誰も入札せず、元値の5万円で落札出来ました。
届いた時はマニュアルは無く、本体のみで100Vの設定でした。
先ずはマニュアルのダウンロードです
こちら Acom1010 Manual



動作は確認はされていませんので、電源入れたとたんにドカーン、という状態を避けなくてはいけません。取り敢えず上カバーを外し内部の目視点検をしました。





ほとんど使われていなかったんじゃないか、と思う程綺麗です。埃も入ってませんし、RF部分にも熱による焼けも見られません。





先ずは真空管(GU-74B/4CX800)を抜いた状態で電源を入れてみました。
GU74Bは傍熱管で3分ほどの余熱が必要です。電源投入後3分で高圧がかかり(電圧表示は有りません)問題が無いようです。真空管を挿し、プレート配線を戻し、ケースをねじ止めして元通りにしました。
IC7600からRFとPTT、出力にダミーロードを接続し、実運用テストです。
その前に、高圧がかかった状態で半日ほど放置しておきました。しばらく使われていないと、真空管内部にガス(酸素?)が発生することが有り、ヒータを点灯し高圧をかけておくことにより、そのガスがゲッターに吸収され真空度が高まります。

問題発生
OPERボタンを押すと緑LEDが点灯しました。出力端子が2つあり、A1/A2のボタンを押すことで出力端子を切替できます。これも正常動作を確認



送信するとTX LEDが赤く点灯します、これも正常
RFレベルを上げてチューニングするとFWDのLEDバーがパワーに応じて点灯します。チューニングはパワーが出るように LOAD と TUNE を調整すれば良いのですが、LOADの上にLEDが3つあり、これの真ん中のLEDが点灯する様にLOADを調整するのが最適だとマニュアルに記載されています。

ところが、パワーを増やしていくとトランスが唸りだしました。ちょっと危ないんじゃない?という程大きな音です。700Wも出すととても耐えられないほどの音で唸りを上げます。これでは使えません。
トランスの固定に問題が有るのかと思い、内部を点検しましたが異常が有りません。そうか、このトランスからの騒音で1stオーナーは手放すことにしたんじゃないか、と思いました。
検索してみましたが、そのようなトラブルの報告は見つかりませんでした。Amps reflectorで助言を求めるように投稿しました。ここには市販アマチュア用リニアアンプの設計者や自作アンプの経験者などが多数いて、非常に活発に情報交換しています。適切な指摘が届くのには多少時間がかかります。
取り敢えず今出来ることは、問題とは関係無いけど入力電圧を200Vに変更しておこうと思いマニュアルを見ましたが、電圧変更に関しての説明は載っていません。(後で回路図を見ると結線図が記載されていたので、これを見れば分かります)



100V用の配線を外し、A3-MAMB-A7に配線を変更(半田付け)すれば200Vになります。



動作確認です。3分で高圧がかかりスタンバイも正常に動作しました。
入力を徐々に増やします。 !!何という事でしょう
トランスが全く唸りません。800Wまで増やしても無問題です。あのトランスが唸っていたのは何だったのでしょう? 100V用トランス結線が間違っていたとしか思えません。



"CQ JE1CKA JE1CKA TEST"を4秒間隔で30分ほど送信してみました。ケースが触っていられないほどの熱さになります。排気の設計が適切でないように見えます。ファンで排気を助けてあげないと可哀そうに思います。
1.8-28MHzまで800Wが出ることを確認しました。ちょっと中途半端な出力ですし、重量は19KgありDX'peditionに持って行くのには重すぎます。

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1 コメント

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Unknown (JH1EAQ/わたなべ)
2020-05-04 18:17:50
イマドキは皆さん球のAMPに手を出さないんでしょうナ。 チューンって何・・ってね。
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