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聴刻堂日乗

「戦争と交渉の経済学」(クリストファー・ブラットマン)

「戦争と交渉の経済学」という本を
読んだ。副題「人はなぜ戦うのか」
著:クリストファー・ブラットマン
訳:神月謙一

これは凄い。
閉じていた目を開かされた。

内容は章立て通り。
序章で「戦争は例外であり、通常
は選択されない」と言う。

それでも戦争が起きる理由を第一部
で5つ挙げ、それらの複合によって
戦争が起こると言う。

そして第二部で平和をもたらす方策
を4つ挙げる。いずれも様々な事例
が示される。

最後に結論として、一挙に解決する
のではなく漸進的にアプローチする
ことが必要だと説く。

独裁国の暴力による恫喝や他国へ
の侵攻。断じて許せないと思う。
だからと言って戦争は悲惨過ぎる。
戦略的に交渉し妥協する他ない。

交渉を有利にする為に力が要る。
武力に限らず、経済力、同盟力等。

善悪の観念や理想に固執しない。
あくまでも現実的に科学する。
一国の政策には欠かせないことだ。

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