映画「ラスト・ナイツ」を観た。
2015年のアメリカ映画。
監督は紀里谷和明。
出演はクライヴ・オーウェン、
モーガン・フリーマンほか。
先日観た「世界の終わりから」の
紀里谷氏の世界観が興味深くて、
彼がハリウッドで撮った作品だと
いう本作を観ることにした。
観てみると、なぜ日本人が監督で
ハリウッド映画なのか納得できた。
本作は「忠臣蔵」を原案にして、
舞台を変えて中世の騎士達の物語
にしたものだった。
さすがハリウッド。スタッフも充
実していたのだろう。映像美、音
楽、テンポ等、映画としての出来
は洗練されたものだった。
しかし、この映画は米国では受け
入れられたのだろうか。
日本人の自分は楽しめた。それは
忠臣蔵を知っていたからだと思う。
違いはあるか、どう表現されるか、
というのが主な関心事だった。
忠臣蔵を知らずに素で観てたら、
どうだったのだろう。腑抜けを
装って苦難に耐えての本懐成就。
そこそこは楽しめたろう。
でも、何か足りない気がする。
安逸な別の道を選べた筈なのに、
騎士達は何故こう行動したのか。
それを"騎士道"や"名誉"といった
言葉で片付けてしまうのでなく、
映像で表現して欲しかったなぁ。