映画「窓際のトットちゃん」
を観た。
2023年公開の日本アニメ映画。
監督・共同脚本は八鍬新之介。
制作会社はシンエイ動画。
原作は黒柳徹子の自叙伝。
世界35ヶ国で翻訳され、総発行
部数は2500万部を超えている。
自叙伝としてはギネス記録だそう。
実は、書籍は読んでいなかった。
だから、どんな話か知らずに観た。
太平洋戦争の頃、女の子が小学校
で過ごした数年間の物語だった。
特別な事件が起きるわけじゃない。
新しい学校に来て、先生と会話し、
友達ができ、一緒に遊び、助けた
り、助けられたり・・・。きっと誰も
が経験するようなことだが、一つ
一つのエピソードが結構沁みる。
人生で大事なことは、これくらい
の年頃に凝縮されているようにも
思える。
戦争の時代が背景となると、反戦
的な姿勢が全面的に出がちだが、
その点はかなり抑制的だ。戦死者
の家族が悲しむ場面はあるが、他
の場面の友達が病死や、ペットの
死と同じレベルで描かれている様
に思える。生命の尊さとそれを喪
う悲しみという点で区別は無いと
言うのだろう。
映画は、少女の生きた時間をとて
も丁寧に描いている。実際のいま
の世界にいる人も、同じ様に丁寧
に生きられればいいのにね。