ちょこを飼うことになった いきさつ・・
成り行きのままに、猫を飼うことになって、
見せるしぐさすべてが 可愛いくて、
ほほが緩んで にたついてる。
そんな自分に気付くのが 日常になってきたころ
猫を飼うことになった自分に驚いていたのに
さらにびっくりなことがあった。
一ヶ月くらいたってからだったろうか
庭に子猫が 遊びに来たンだけど、
白地に黒の八割れ
なんと 四匹の子猫のうち
最初に姿を消したあの子猫だった。
いなくなった時より 明らかに成長していたけれど、
間違いなく あの子猫だ。
生きていたのか!!!!
寄り添うように 母猫が姿を見せた。
二匹で 庭を歩き回った後
掃出し窓から室内を覗き込むようにしたので
あわてて ちょこを抱いて そばに寄った。
彼女は逃げなかった。
二人ともガラス越しに 見つめ合ったままでいた。
大丈夫 ちゃんと育ってる。いい子だよ’
言ってはみたものの 妙な不安、
母猫が誘導して連れて行ってしまうかも
なんてことも 頭をよぎった。
いろんな想いが 伝わったかどうかわからないけど
しばらくたってから、
思い切ったように向きを変え、
連れて来た 子と共に 隣の庭に消えた。
その後 彼女の姿を見ない。
子猫の元気な姿は
野良の世界の 生き残る術を語っているように思えた
彼女は、四匹のなかから 一匹を選択したのだ。
ストレスのあげく、何かが引き金になって起きたことだと思っていたけれど、
実は、
限られたえさ場の中で
野良として生き残るための きわめて冷静な判断だったのかもしれない。
そしてぎりぎりのところで、最後の子の命運を賭けて 僕に託した。
生きてほしいと 願ったからこそか。
もしかしたら、
子猫に牙をたてる前に、僕に察して欲しかったかもしれない。
だからこそ この半年あまりの付き合いを経て
この家の庭を選んだのかもしれない。
そうできていたら と思うと今でも心が痛む。
あの日 生かした子を 僕に見せるために、そして
託した子を確認するために この庭にもう一度来たんだと思う。
そんなことあるはずがないとしても そう思ってしまう。
腕の中で 確かに生きている ちょこ。、
意識を失って行くその最後まで きっと母を信じ 愛していた
2匹の子猫。
そして、今回僕が立ち会った こんな出来事が
人知れず 今もどこかで 起きているだろうこと。
生まれた ゆえに生きる 野良ネ甲
勘違い?妄想?
整理することができない思いが ぐるぐる渦巻いていた。
猫って 母親って 命って 不思議・・・