はんぶんこのこ

ちょこと僕の なにげない日々

いきさつ ④ 生きるという事

2019年02月12日 | 猫が来た

ちょこを飼うことになった いきさつ・・

 

実は この話には もう少し続きがあります
はんぶんこのこのブログ 

 

成り行きのままに、猫を飼うことになって、

見せるしぐさすべてが 可愛いくて、

ほほが緩んで にたついてる。

 

そんな自分に気付くのが 日常になってきたころ

猫を飼うことになった自分に驚いていたのに

さらにびっくりなことがあった。



一ヶ月くらいたってからだったろうか

庭に子猫が 遊びに来たンだけど、

白地に黒の八割れ 

なんと 四匹の子猫のうち 

 最初に姿を消したあの子猫だった。 

 

いなくなった時より 明らかに成長していたけれど、

間違いなく あの子猫だ。 

 生きていたのか!!!!

 

寄り添うように 母猫が姿を見せた。

二匹で 庭を歩き回った後

掃出し窓から室内を覗き込むようにしたので

あわてて ちょこを抱いて そばに寄った。

 彼女は逃げなかった。

 

二人ともガラス越しに 見つめ合ったままでいた。

大丈夫 ちゃんと育ってる。いい子だよ’

言ってはみたものの 妙な不安、

母猫が誘導して連れて行ってしまうかも

なんてことも 頭をよぎった。

 

いろんな想いが 伝わったかどうかわからないけど

しばらくたってから、

思い切ったように向きを変え、

連れて来た 子と共に 隣の庭に消えた。

 

その後 彼女の姿を見ない。

 

子猫の元気な姿は

野良の世界の 生き残る術を語っているように思えた

 

彼女は、四匹のなかから 一匹を選択したのだ。

ストレスのあげく、何かが引き金になって起きたことだと思っていたけれど、

実は、

限られたえさ場の中で

野良として生き残るための きわめて冷静な判断だったのかもしれない。

そしてぎりぎりのところで、最後の子の命運を賭けて 僕に託した。

生きてほしいと 願ったからこそか。

 

もしかしたら、

子猫に牙をたてる前に、僕に察して欲しかったかもしれない。

だからこそ この半年あまりの付き合いを経て 

この家の庭を選んだのかもしれない。

そうできていたら と思うと今でも心が痛む。

 

あの日 生かした子を 僕に見せるために、そして

託した子を確認するために この庭にもう一度来たんだと思う。

そんなことあるはずがないとしても そう思ってしまう。


腕の中で 確かに生きている ちょこ。、

意識を失って行くその最後まで きっと母を信じ 愛していた

2匹の子猫。

そして、今回僕が立ち会った こんな出来事が 

人知れず 今もどこかで 起きているだろうこと。

 

生まれた ゆえに生きる 野良ネ甲

 

勘違い?妄想?

整理することができない思いが ぐるぐる渦巻いていた。


猫って 母親って 命って 不思議・・・


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いきさつ ③

2019年02月11日 | 猫が来た


はんぶんこのこのブログ   

 

倉庫の床下で生まれた 四匹の子猫たちは順調に育っていた。

 

だんだんと行動範囲が広くなり、庭を走り回り、

 

掃出し窓の下まで来るようになった。

 

母猫は やきもきしながら後を追っかけては引きずり戻している。



毎日行動範囲を少しずつ広げているのがわかる。

 

えさ場に連れていく準備が始まっているのだろう。

 

母猫にとって極度の緊張の時だったに違いない。

 

何かきっかけはあったに違いない。

 

それは突然起こった。



ある日 白地に黒の八割れがいなくなって

 

子猫は三匹になった。

 

翌日、

 

戸袋の下の日陰で 二匹の猫が

 

母猫の乳に しがみついていた。

 

トラ猫がいなかった。

 

移動が始まった と思ったのと同時に、

 

母猫の口元にむき出しになった骨が見えた。

 

トラ模様の皮がぶらさがっているのを見て、理解した。

 

近づこうとした僕に反応して母子ともに散って行った。



これ以上子育てができないと結論したのだろうか、

 

他の動物に餌食にされるよりはと思ったのだろうか。



あんなに情の深い子育てをしてきたのに、

 

残った骨を拾いながら、泣けた。



子猫は二匹になった



その日の夕方、

 

車庫においてあるロッカーの前で

 

母猫のおっぱいにしがみつく一匹がいた。

 

もう一匹は、その隣で すでに半分骨になっていた。

 

’なんてことするんだ やめろ!’ 思わず叫んで近づくと、

 

母猫は車庫の外へ、子猫はロッカーの下へ潜り込んだ。

 

’母親から離さなくては’、それだけしか思い浮かばなかった。

 

遺体を拾ったあと、物置から屑の金網を引っ張り出し、

 

つなぎ合わせて、何とか周りを囲い重石を置き

 

隔離ができたころ もう日が暮れていた。

 

母猫はその時まだ 車庫の前にいた。

 

子猫の体温のこととか、食事のことは、考えが回らなかった。

 

というより 知識が全くなかった

 

子猫は一匹になってしまった



明日の朝までにどうするか考えようと思った。

 

家に入いるとき、母猫の姿はなかった。



翌朝、

 

迷いながら 玄関のドアを開けたとき、

 

開けたドアのすぐ前に子猫がいた。

 

近寄っても逃げない、というより逃げることができないほど衰弱していた。

 

何が起きたのかと しばし茫然とした後、

 

思いついて 母猫の姿を探したが、見当たらない。

 

つぎはぎの金網には穴が開いていた。

 

子猫が自分で玄関の前に来たとは思えない。

 

母猫は 金網を破り、子猫をくわえて 車庫を抜け 六段ほどの階段を上り、

 

門をくぐって わざわざ 玄関の前に子猫を置き、去ったのだろう。




一晩を 子とともに過ごし

 

  そして 子を殺さなかった。  思案の果てに

 

              ............僕に委ねた!!?。



そうひらめいた時、泣きそうになった

 

    この子の命を預かることに躊躇はなかった。




とはいうものの、どうしてよいか全くわからない。

 

牛乳を与えてみたが 全く受け付けない。

 

時間を待って バケツに入いれて病院へ

 

一泊させて看護が必要とのことで、

 

覚悟をしておいてくれと言われた。

 

それでも 点滴を受け、体温が戻って、

 

夕方には 歩き回れるほどに回復していた。

 

注射器での食事の仕方、下の世話、目薬と薬の処方

 

とかから始まって、

 

生き物を飼う心構えを結構きつ目に確認され

 

室内飼いの仕方とか 何が必要かとか、初めてのことだらけで、

 

必死にメモを取ったのを思い出す。




ちょこ 生後一か月。

 

死の淵を歩き

 

こうして 我が家の一員になりました。

 

 つづく・・・

 

^_^^_^^_^^_^^_^

PS:

気持ち悪いと お思いになった方もいらっしゃるでしょう

ごめんなさい

 

僕は

まじかで 野良ネコの 生き様を見て

感動しました

 

どうか 可愛いと思う気持ちは 大切に

そして 様々な 環境の中で 生きなければならない

野良達の 必死な姿にも

気付いてあげなければ と思いました


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いきさつ② 出逢い

2019年02月10日 | 猫が来た


はんぶんこのこのブログ-チョコ母 

 

彼女が庭に来るようになって 半年位になる頃。

きりっとした顔立ちと気品の漂うたたずまいが割と気に入っていた。

 

最初のころは窓をあける音に反応してあっという間に姿を消した。

もうだいぶ慣れてきたころ、庭でたばこを吸う僕に間をおいて坐り、

吐き出す煙を不思議そうに見ていた。でも近づくと逃げる。

微妙な距離感はスリリングで、毎回楽しみな時間だった。

 

その日、たばこを吸う僕の視界の中の彼女が急に シャーっと

言いながら庭の隅に飛んだ。

追いかけてガタイの大きな黒ずんだ猫が飛んだ。

 

彼女は 追い詰められ、腰が引けながらも立ち向かおうとしていた。

思わずそばにあったしゃべるをつかみ、”この野郎”と 立ちふさがると

一瞬、無頼猫がひるんだすきに彼女は股の間をすり抜けて

隣の庭へ駆け込み消えていった

 

しばらく向き合った無頼の目はふてぶてしく、

いかにも生き延びてきた自信に満ちていた。

この付近では見かけない猫だった。(避妊されていない雌猫を探して 

縄張りを超えることもあるとは 後で知った。)

にらみ合った後プイと向きを変え 去って行った。

決して逃げる風ではなく、どうどうと去って行った。

今思うと 黒ずんだ色は汚れで、白地に手足と耳がこげ茶、

ちょこの父はこいつなのかもしれない。

 

そんなことがあってから、彼女との距離はまた一つちじまったような気がした。

相変わらず近寄ると逃げるけど。

 

そしてある日 倉庫の前で出会った彼女は 母になっていた。

 

この場所を彼女は選んだ。

 

つづく・・・


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いきさつ ①

2019年02月09日 | 猫が来た

ちょこが 家族になった経緯を お伝えしておきましょう

2011年 大震災の起きた年

7月某日からの物語です

 

ちょこの 母親と 四匹の子達
はんぶんこのこのブログ-kazoku 

白い仔猫二匹のうちの 片方が ちょこさんですが

この写真からは わからないです

 

ある日、のびた枝を切るために のこぎりがほしくて倉庫に行こうとして

それに気付いた。

あまり行き来のない静かな場所。

確かに彼女にとって 最適だったのかも知れない。

その時ちょっとびっくりして、のこぎりはまた今度にしようと

思ってしまった。

 

野良がかわいそうだからと、餌をあげている人たちがいる。

 

母猫もそこで食事をして 子猫に乳を与えるためにここに戻ってくる。

子猫たちは、母のいない間 倉庫の下に潜り込んで気配を殺している。

戻ってきた母猫の nAn...nAn...のこえで一斉に飛び出してきて

おっぱいをまさぐる。フミフミしている。

おなかいっぱいになった子たちは思い思いに母を囲んでまどろむ。

一匹ずつ丁寧に舐めまわした後の満足げな母。

なにも不安のない子たち。

猫を飼うなんて今まで頭の一隅にも考えたことなかった。

どうどうと庭を横切っていく、ときにまどろんでいる猫を見ているだけで十分だった。

また時には、糞尿の匂いに腹を立て、忌避剤をまいたりもした。

母は野良が庭にいるのを見つけ次第追い回した。

(でも母は決して猫嫌いではない ただ糞尿の匂いがいやというだけ)

 

日常の中に、気がつくと視界の中に彼らがいた。

今 目の前に新しい命とともに猫がいる。

 

新しく野良になった猫たちが行く先々で

うちの庭で起きているいろんなことと同じことを起こしてゆく。 

 

ある時は癒しであり ある時は不快でもある。

それが猫と納得していたけれど、

それらのことに責任を持つことはできそうにない。

 

そして、猫を家の中で飼うなんて、それもできそうにない。

 

     やっぱり見守るしかできないか..........その時の結論です。

 

成長した子猫を連れていずれえさ場に移動する。

それで終わると その時は思っていた。



つづく・・・


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