わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

本業以外

2006-07-13 05:56:42 | ぷち・ぶーけ
パート勤めをやめ、社員として働き始めたときから、完璧な家事育児は思い切ったふしがある。
まぁ、もとより“完璧”などとはおこがましいが。

手作りのケーキも焼かなくなり、
おせちも壊滅に近い年もあった。

べつの選択肢もあったのかもしれないが
あとからきて仕事を獲得するということは
それだけの酷しさを必要とした。

こんな
片手間で母親やってる私でも
たまにはむきになることもある。

娘が浴衣を着たいと言った。

とりかかってみると、
十年ほどの間に、以前かじったことはきれいさっぱり抜けていた。
知らないならそれでいいものを
あせって、はしょろうとするから
なおさらどつぼにはまる。

日のあるうちはひろげられない。
老眼と眼精疲労でほとんど針穴も見えず
糸通しは、数打ってあてる・・・

待ち針を打ったぬいかけを手にしたまま
つっぷしていたこと数たびか。

針の怖さは「針女」で読んだ。
幸運だったというしかない。

かくして夜なべ仕事は一月ほどつづき。
できあがったとき
「わーい、千円でできた」
と言ったら、夫は
「いや、○万ではきかないだろう」
と応えた。

中学のときに着せたかった
多少稚くなったツバキの柄をはおって
娘はすなおによろこんでいた。

わすれないうちに次のを縫おうと思ったのだが。

本業以外に精をだしたつけがまわって
しばらく
ブログを書く気力すらなかったのだ。


悪戦苦闘の経過は、「日をかぎる」の後半にてこっそり実況報告しておりました。

針女


2 Comments

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ありがとうございます (Suzuka)
2006-07-13 21:23:43
手縫いというだけがとりえ。

好き勝手な方向に針目が向いてる未熟な代物ですが、

形になればうれしいものです。

ほめられればなおのこと。

うふ。
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完成おめでとうございます (マロウ)
2006-07-13 20:25:02
きれいな色の浴衣ですね。

今度ぜひ実物を見せてください。
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