わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

もかさん、がんばれ

2006-03-09 10:28:35 | かぜは・・・
新聞の切抜きをみて、息子たちは怒り、娘はおいおい泣き出した日があった。

18歳の少年三人が学校の飼育小屋からうさぎを連れ出し。
すり鉢状になったローラースケート場に放して
ボールに見立て駆け上がってくるのを蹴り殺した事件だった。

こうして書いていても胸が悪くなるほど酸鼻な出来事だ。

うさぎは、足が速いといっても、瞬間的なものだ。
疾駆するカモシカとはわけが違う。
いなずま型に走って逃げるのだって、
数がわんさとあるからこそ
警戒して二本足で立ち、後脚で地面をたたいて信号を送る
そんな不可解な行動もとれるのだ。
わざわざ居場所を知らせてるとしか思えないふるまいも、
仲間のだれかが生き残る 種としての智慧だから。

こんなマシュマロみたいなからだを蹴った。

鈍いえぐみが立ちのぼってくる。

少年たちの心のすさみを考えないわけではない。
が、たとえどのような理由があるにしろ
為したことは取り消せない。

飼育係だった別の少年は泣きながらとめようとしたという。
いのちには、さまざまな表情のあることを
今日からあしたへと繋がりゆくいとなみであることを
辛くも学んでいたのだろう。

途切れてしまえば、そこで終わり。
はかなくて、もろい。
それが いのちの素顔。

いつもみているFunny Bunnyのサイトで、
茶色いうさぎが保護されたのは、それから幾日もたっていなかった。

一週間ぐらいまえにケージごと捨てられて。
目やに、不正咬合、折れた前脚、
衰弱しきって最初はご飯も食べられなかった。

保護されたまめさんは、病院に連れていき、
特別メニューをこしらえて
何とか食べさせようと試行錯誤される。
歯が伸びてしまったうさぎは、食べたくても食べられない・・・

うちにもうさぎがいたが、
それがとてもこわかった。
だから、なおのこと
そうなってしまったうさぎをひきとって
手当てをしている彼女に
頭が下がる。

ぼろぼろだったうさぎは、もかという名前をもらって
少しずつ、快復しつつある。
そんなことやったら、怒るだろ!ということをしても
まめさんは『いいこいいこ』なんていっている。

日々にかまけて
いや、一歩踏み出すのがためらわれて
何もしていない自分がいる。
できることは何なのか
遠い未来の出来事ではなく、
きょうのこととして。


重症のペットロスにやられて、むすめとともにへばっているとき、
友人のねこじゃらしさんが荒川うさぎのことを思い出させてくれた。
そして、このサイトにたどり着き。
ちょっとずつ。
ちょっとずつ、およそのうさぎをみながら、
モーツァル兎との別れを受け入れようとしている。

実はねこじゃらしさんのところにも、保護した猫や犬がいっぱい。
体調がよくないのだからと、内心心配でとめても、
捨てられた子がいるときくと、飛んでいってしまう。

Funny Bunnyを読んでいて、
自分の友達なのに、わかっていなかったんだなと
つくづく感じる。

共に生きる。
うちのこどもたちだって、うさぎと暮らした九年間があったから
ほかのうさぎの痛みや苦しみをまざまざと想像できた。

えさをやらないことがどんなことか。
放置されることがどんなにせつないか。
暴力を受けるつらさも。

一部の人がかかえこんではいけないのに
現状はそうではない。

管理を怠って数の増えすぎた学校うさぎ。
不幸ないのちをこれ以上増やさないために
飼うこと自体をやめるべきという意見は、
実際に受け皿を引き受けている人の言葉として重い。
小学校で、教室のめだかにえさを与えず、
頭部だけになるほど痩せこけていた事例も知っている。
だが。
これ以上、いのちを遠ざけたら
とめようとした子の可能性もなくなってしまう。
とめられなかったからといって
それが無ではないのだから。

共に暮らせる。
攻撃したり、自爆したり。
排除するという考え方からは、
いつまでもけっして生まれないものがある。

冒頭の写真は在りし日のユキノスケくん。
Funny BunnyのBBSよりusaloversうさこさんの投稿からお借りしました。




もかさんはじめたくさんのうさぎさんと会えるまめさんのサイト。




2 Comments

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一歩 (ねこじゃらし)
2006-03-10 20:21:07
踏み出してくださることを、

心から願っております。



よろしければ、こちらもご覧になってみて。





http://www.geocities.jp/uscartboy/
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足元の (Suzuka)
2006-03-11 21:40:57
不確かさを見透かされたような。



友はありがたきもの。
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