わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

菊唐草 柳色綸子の日傘

2015-06-13 17:59:59 | くらしのエッセンス

一昨年作った傘の調整を問い合わせたところ、
部品の交換ですむとお返事をいただきました。

ついでに、替えの傘もと
以前使っていたのをみていただきました。
きれはぼろぼろだけれど、骨は使えそうな気がして、
捨てるに忍びなかったからです。

残念ながら、再生はできませんでしたが、
ようやく 踏ん切りがつきました。

一からオーダーとなると、気構えもすこし変わります。
日傘は、ただ日差しを遮ればいいだけではありません。
いつもいつも、顔の周り、その背景となるのですから
顔映りのいいものをえらんだほうがお得。
前回のは、機能性ではいうことなしだったけれど、
やや個性的で、バランスがむつかしかったのです。

夏の恋人

のびない。
薄すぎない。

こんな条件で探すとなると、意外と見つからない。
ピックアップしていたものも全アウトで、
いったんは仕切り直そうかとまで追い込まれました。

ふっと思い出したのが、夫の母からゆずられた色無地。
サイズ直しに、洗い張りしたところでつまづいて、二十数年が経過していました。
染め直せば着られる、ものはいいよといわれましたが、
この色がすきでいただいたもの、その気になれずじまいだったのです。

生地が確定したところで、
こんどは、折り畳みに向いていないような気がしはじめました。
わかった。
和服のときのおしゃれ専用にしよう。
もろくも、前提は崩れさりました。

手元は、エゴノキに惹かれました。

金沢動物園で、ちょうど花が満開でした。

抜け目なく、枝も撮っておきます。
うーん、いいなぁ。

持ってみると、なんだろう、この感じ。
がっしりと手を支えてくれる、樹の精と握手しているようです。

色は、淡い柳色のはずですが、何回撮っても色が出ないので、夫に応援を頼みました。

しかし。
家の中でも外でも、肉眼で見ている色にはなりません。
わたしたちが、視ていると、思い込んでいる色なのかしら?
そんな夫婦の思惑などよそに。

かさを拡げると、
ふっと姑の気配がしました。


手作り日傘 わたなべ傘店

無料で修理していただいた折りたたみも帰ってきました。
ほっ。
キミとは、せっせとお仕事しようねー。(^-^)






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