「大丈夫」

先日のおうじ鼻血事件の数日後、そんなのたいしたことなかった、と思えるさらなる流血事件が発生、更新が止まっておりました。


めずらしくだんなさんが映画を見に行こうというので、だんなさんの実家におうじをお願いして出かけてきました。
帰ってきてそれじゃお風呂に入ろうか、って頃に子供用のイスに立ち上がるおうじ。
それに気づいて気に掛けつつ、すぐに止められなかった自分に自己嫌悪です・・・


次の瞬間、背もたれに足をかけてバランスを崩し転倒、別のイスに顔面を強打。


もう、血が。
出るわ出るわ。
当然おうじも泣くわ騒ぐわで私も動転してしまいました。


傷も見るからに深そう。
下唇に歯がグサリと当たった模様。
おまけに上のはぐきも腫れてみえる。


だんなさんはまたまた「血くらい出るよ」のスタンスで「大丈夫」、おばあちゃんも様子見、というのだけど、いてもたってもいられない私は救急病院に電話してみた。
運よく口腔外科の先生がいらっしゃって、直接電話口でお話してくれて、曰く「血が止まっていて歯が欠けているわけじゃないなら今すぐ受診しなくちゃいけない、というわけではないから、明日まで待ってみてもいいと思うよ。」とのこと。
そわそわする気持ちを抑えられないまま、妙に冷めた態度のだんなにイラつきつつ、痛みに泣くおうじに家にあった鎮痛剤（カロナール）を飲ませてその夜は眠りにつきました。


翌日、またまた痛みに泣く王子。
傷口を見てみたら・・・


ひ～・・・！


と、卒倒しそうになった。
うう、思い出すだけで血の気が引く。

いやー、血が止まった分、傷がよく見えてね・・・。
こんなに深いんじゃ縫ったほうがいいんじゃ？
てゆーかやっぱり昨夜のうちに病院に連れて行ったほうが良かったんじゃ！？

と、思ったらもう、なんだかろくに傷口を見もしないで私を大袈裟扱いしただんなに無性に腹がたってきて、怒り心頭、わざわざ携帯に電話して涙ながらに
「無責任なこと言わないで！！」
とぶち切れました。
ああ、こんなノンキなだんなに合わせて医者に連れて行かなかった自分にも腹が立つ。
と、急いで近所の歯医者さん（口腔外科）を予約してみてもらった次第です。


おうじの口の中は上の歯が当たって下唇が切れたのと、上唇小帯（上前の歯ぐきと上唇をつなぐ三角形の筋みたいなところ）が見事にはがれて、その三角形がびろ～んとそのまんま上唇の付け根にぶらさがっている、といった状態でした。（それみてまたまた卒倒しそうになる。）


でも、とっても良い先生で私が不安に感じているのをわかってくれて、傷口を丁寧に診ているその途中で
「結論から言って心配ないですからねー。」
と説明してくれました。
縫う必要もなかったようで、その日と次の日の消毒だけで、あとは子供だからすぐ治る！・・・とのことでした。


結果的にはだんなが「正解」、私が「大袈裟」だった？
いやいや、お医者に「大丈夫！」って言ってもらったからそう言えるんだよ。
未だに食事中にしみるのか「ぅぅう、おくち～～～い」と言ってぐずったりするんだもん、これでお医者さんの太鼓判がない状態だったら、ず～っと心配し続けなければならなかったよ。そんなの考えられない。


今後はまた数日後に受診して、傷口のお掃除とレントゲンで歯に異常がないかを見るそうです。
ぶつかったときに歯の神経が切れちゃったりすることもあるそうなので、できる検査はしておこう、ということです。
歯磨きを嫌がる子なので、検診もかねて歯医者さんに通うつもりでいればいいかな、と思っています。
ああ、大事に至らなくて本当に良かった。


ちなみに、おうじはもともと上唇小帯が短かったようで、そういった異常のある子はレーザーで焼いたりして切る治療をすることもあるのだそうで（歯並びに影響したりするんだって）、なので今回たまたま切れちゃって、「むしろ良かったね」と言われました。
そうは言われましてもー。
って感じだけどね・・・。


余談ですが、だんなに腹を立てていたのには実は他にも理由がありまして、
映画を見に行ったのが結婚記念日の前日だったのでした。
珍しく映画なんて言い出したもんだから、てっきり結婚記念日を意識してのことだと思い込み、
「平日なのにめんどくさい・・・。おうじのお世話もあるのに夜遊び歩くのは気が引ける・・・。」
という思いを振り払って、「たまには・・・」と重い腰をよっこらしょ、と持ち上げて出かけた結果がコレだったので。
そのうえ、ぜんっぜん結婚記念日の『け』の字も出てこなかったので（爆）
男って・・・男って・・・・・・
と、怒りの矛先がだんなさんに向いちゃったのであります。


なにはともあれ、大半の男親が言う「大丈夫」は、「命に別状ない」という意味での「大丈夫」なのだ。
子供を庇護する立場の女親とは「大丈夫」の感覚が違うのだ。きっと。
と自分に言い聞かせて、肝に銘じてを覚えておこうと誓った出来事でありました。
こういう時って、本当にお医者様が神様に見えるよ！