私には死神のような顔の姉のほかに、
もう1人、姉がいる。
この姉は妹によくしてくれる。
その昔、姉が友人らと食事をしたとき、
姉はテーブルマナーがわからず、
とても恥ずかしい思いをしたらしい。
こんな思いを妹たちにさせてはいけない!
そう思った姉は私たち双子にテーブルマナーを教えた。
おかげで双子は小さいときからフォークとナイフを使うのが上手で、
肉がメインディッシュのときの食事は、フォークとナイフしか使わなかった。
少し大きくなり、双子が友人とハンバーグランチを食べようとしたとき、
ランチと一緒に箸が出てきて、
「フォークとナイフは?」
と聞いたくらいだ。
姉の優しさは今でも変わりなく、
先日、姉が私にクリップをくれた。
このクリップはただのクリップではない。
なんと、
1日20分鼻をつまむと鼻が高くなるクリップだ。
しょうもない鼻を持つ私に、
美しくなってほしい!
と、このクリップをプレゼントしてくれた。
試しにクリップで鼻をつまんでみると、
「メメ子、北川景子みたいやわ!」
「ありがとう!これで北川景子になれるわ!」
「夢は捨てたらアカンで!」
「うん!ありがとう!」
そんなワケで、
もうすぐ私、
北川景子になるわ。