経過報告

先週月曜、病院で、

「腎臓サポートの療法食をやめましょう

　おいしいごはんを食べさせてあげましょう」

と言われました。


きねこがごはんを食べなくなったからです。


泣きそうになりました。

今までどんな病名を言われても、

「よし、きねこ、ガンバレ、闘え」

と、励まし、病気を治そうとしてきました。


「腎臓サポートをやめる」


現実を叩きつけられた瞬間でした。

きねこの腎臓はここで「諦め」なければならなくなったのです。


もちろん、日々弱っていくきねこを見ていて、

回復しているなんて思ってはいませんでした。

それでもまだ大丈夫、まだ闘えると、

きねこを、自分を励まし続けていました。


どうあがいても、きねこの病気は治ることはなく、

こうなることはわかっていたことでした。


食べないよりマシということで、

先生の言うことに従うことにしました。


その日、

数日ぶりにきねこはごはんを食べました。


ほんの一口だけ。


火曜、夕方。

きねこ、一度目の痙攣。


腎不全がすすみ、尿毒症になり、

毒素が脳神経にまわり、痙攣が起こるそうです。


きねこは腎不全の末期の症状、

尿毒症になっていました。


きねこはこの日、

おいしいごはんも食べませんでした。


水曜、病院で点滴。

治療らしい治療はせず、

痺れを軽くさせたり、

痛みを和らげたり、

毒素を薄めたりと、

とにかくきねこが楽になるように処置をしてもらいました。


今まで私が飲ませていた薬は注射で投与。


木曜は元気な頃のきねことどこが違うのか？

と思うほど安定。


ごはんを食べないことを除いては。


ごはんは自力で食べることはないだろうということで、

流動食に切り替えました。


金曜、二度目の痙攣。

ぼんちゃんに病院に連れていってもらい、点滴。


仕事が終わってから病院に説明を聞きにいくと、

「入院という手もありますが、

　今のきねこちゃんの状態では今晩越えられるかどうかわかりません。

　ご家族の話し合いで決めてください」

ということだったので、

「家で看てます」

と入院を避けました。


『死』が足音をたてて近づいてきます。


薬がよく効いてくれているらしく、

天使のような寝顔で眠るきねこに救われました。


土曜、日曜、病院で点滴。

家でも自分でトイレにいったり水を飲んだりと、安定。


月曜。

この日は夫婦そろって休み。

一日きねことベッタリ過ごしました。


夕方、病院の待合室で三度目の痙攣。

その夜、眼振と首のねじれ、吐気。


ぐったりするきねこ。


病院の診察時間はとっくに過ぎてたけど、

病院に電話をすると先生が出てくれ、

事情を説明すると、

「もうできることがありあせん」

と。

「残念です」

と。


きねこ、

私らが仕事休みになるのを待っててくれたんやね。

どこまで健気やの。


ダンナと２人でたくさん別れのあいさつをし、

それでも諦められず、何度も何度もきねこの名前を呼びました。

「きねこ」

「きねちゃん」

「きねこー！」

「きねこさん」


つい、

「もうちょっとガンバレ」

とも。


呼びかけにこたえることはなく、

手足は伸び切り、ピクリとも動きません。


数時間後、

きねこの首輪の鈴が、


チリン...


と。



きねこ「喉乾いた、きねこ、水飲みたい」


まさかの復活。

水を飲むきねこに、

「ありがとう、ありがとう」

と、涙を流してしまいました。


火曜、落ち着いた一日。


水曜、病院で点滴・血液検査。

血液検査の結果は、

尿素窒素は機械で測りきれない数値になっていました。

きねこの体はもう限界を超えています。


自力でおしっこができなくなりました。

またまたぼんちゃんの出番です。

ぼんちゃんはきねこの尿を出せるようになっていました。


木曜、自力で水を飲むことができなくなりました。

水もシリンジで飲ませることに。


今日、金曜、早朝。

四度目の痙攣。


今から病院に行ってきます。



本日、喫茶 小屋、臨時休業いたします。