昨日3月9日は土方巽さんの生誕日でした。
僕が土方氏の舞台を観ることができたのは、氏の晩年でした。
今回も、今回も、と、行きました。
でも、何年も行くことは出来なかった。
突然、もう観れなくなったのでした。
まさか逝かれるなんて、わからなかった。
押し寄せるような深い暗転のなかで、
続いてゆくんだ、ここからなにかが、、、
と、そんな感じをいちばん感じていたのでした。
主に池袋西武のスタジオ200でしたが、観る、というより、行く、という感じでした。
「観て」いるのだけれど「居た」のかもしれない。
「体」というものを感じていた。あれは「からだ」ではなく「カラダ」ではなく「体」だったのだと、今、思います。
ある夜の、「東北歌舞伎計画」というシリーズのある夜の舞台で、
ほんとうに真っ暗な心地を体験ました。
ごごお、ごごおおおお、
という、地の底から泣き声がきこえて、
おんなの人が走っていきました。
何か抱いて走っていった、そんなふうにも感じました。
そのとき、いまなにもかもが遠くに行ってしまったんじゃないかな、と、
思えてしまって、眼を伏せてしまいました。
舞台は真っ黒の十字架で、足音が無かった。
それから時間がわからなくなって、
怖くて、、、
だけどその場に「居たい」という、奇妙な感触を味わいました。
土方巽さんの舞台の客席のなかで、ああ、ああ、と言葉を失いました。
そして、黙って、頭の中も静かになって、池袋線に乗って帰るのでした。
そして、その感覚がゆっくりと元に戻って自分の暮らしの中に帰るのだけれど、もう、帰っても踊りの空間が消えないのでした。いまだに消えない。
だけど、それでも、それなのに、いつも、次は何をされるんだろう次こそご自身で踊られるのだろうか、なんて、つい思っていた。命のことを観せてもらっていたのに、次は、なんて。
「土方巽が、、、」という張り紙を、ある日、劇場で見ました、確か、見た、そんな記憶があります。生きていらしたなら、もう90歳でしょうか。
______________
【新作公演】
時の深みのなかに、
空間の遠さのかなたに、
とどろき、
どよめいているもの。
たくさんの、たましいの、こえ、うた、あるいは。
亡くなった人々、まだ生まれていない人々、あるいは。
果てのない過去、知り得ない未来、そして。
いま此処という地点から、
この身体の揺れと軋みから、、、。
「きく」ということをめぐって、あるいは「沈黙と身体」をめぐって「独舞」をします。
ぜひお立ち会いください!!
ダンス公演情報(櫻井郁也ダンスソロ最新作)
SAKURAI Ikuya Dance performance : Stage information
僕が土方氏の舞台を観ることができたのは、氏の晩年でした。
今回も、今回も、と、行きました。
でも、何年も行くことは出来なかった。
突然、もう観れなくなったのでした。
まさか逝かれるなんて、わからなかった。
押し寄せるような深い暗転のなかで、
続いてゆくんだ、ここからなにかが、、、
と、そんな感じをいちばん感じていたのでした。
主に池袋西武のスタジオ200でしたが、観る、というより、行く、という感じでした。
「観て」いるのだけれど「居た」のかもしれない。
「体」というものを感じていた。あれは「からだ」ではなく「カラダ」ではなく「体」だったのだと、今、思います。
ある夜の、「東北歌舞伎計画」というシリーズのある夜の舞台で、
ほんとうに真っ暗な心地を体験ました。
ごごお、ごごおおおお、
という、地の底から泣き声がきこえて、
おんなの人が走っていきました。
何か抱いて走っていった、そんなふうにも感じました。
そのとき、いまなにもかもが遠くに行ってしまったんじゃないかな、と、
思えてしまって、眼を伏せてしまいました。
舞台は真っ黒の十字架で、足音が無かった。
それから時間がわからなくなって、
怖くて、、、
だけどその場に「居たい」という、奇妙な感触を味わいました。
土方巽さんの舞台の客席のなかで、ああ、ああ、と言葉を失いました。
そして、黙って、頭の中も静かになって、池袋線に乗って帰るのでした。
そして、その感覚がゆっくりと元に戻って自分の暮らしの中に帰るのだけれど、もう、帰っても踊りの空間が消えないのでした。いまだに消えない。
だけど、それでも、それなのに、いつも、次は何をされるんだろう次こそご自身で踊られるのだろうか、なんて、つい思っていた。命のことを観せてもらっていたのに、次は、なんて。
「土方巽が、、、」という張り紙を、ある日、劇場で見ました、確か、見た、そんな記憶があります。生きていらしたなら、もう90歳でしょうか。
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【新作公演】
時の深みのなかに、
空間の遠さのかなたに、
とどろき、
どよめいているもの。
たくさんの、たましいの、こえ、うた、あるいは。
亡くなった人々、まだ生まれていない人々、あるいは。
果てのない過去、知り得ない未来、そして。
いま此処という地点から、
この身体の揺れと軋みから、、、。
「きく」ということをめぐって、あるいは「沈黙と身体」をめぐって「独舞」をします。
ぜひお立ち会いください!!
ダンス公演情報(櫻井郁也ダンスソロ最新作)
SAKURAI Ikuya Dance performance : Stage information