櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

関係、時、重さ、・・・

2014-04-21 | ダンスノート(からだ、くらし)
日曜は、がらにもなく熱。徹夜がすぎたか。すぐ寝て回復させ今日は稽古を復帰したのは良いが、そのせいで友人の演奏会に行けなかった、心残るというか、それがどうにも物足りないのは楽しみにしてたという以上に、ただ一度の時間に関わりそこねたその心残り。もちろん次はあるはずの期待ながら、パフォーマンスは再現かなわぬ時間芸術だから、その一度にはきっと新しい関係が発生する、人が集中して産む空気に関係すること、そこから魂には何かが起こる。何とか関わりたい立ち会いたいという期待は、関係の深まりや広がりや新しい目覚めにかかわることなのかもしれない。それは稽古も同じ。単なる準備でなく習慣でもなく、定めた時間に身を澄ますのは、過ぎゆく流れの一刹那に「関係する」ことの豊かさを本能的に直感しているからかもしれない。関係する、とは何かを開くチャンスだから。

ところで、人と人の関係はもちろん、心次第で身の束縛とも安堵とも礎ともなるものが関係。様々あるけど、例えば重さもその一つの典型と思う。
あらためて思う。熱後の稽古でカラダが、そう呟く気がした。

飛んで行きたくとも翼はなし、だからせめて心に翼をと歌った人もいた、しかし、やはり、カラダはカラダ、地を這うことから僕らは全部始まった。

踊りにとって要らぬ身の重さは、まあ、困ったものだけど、キチッと重くなければ、もっと困る。身の重さ軽さ、その加減、その受け止めが、佇まいには、あらわれてくる。

重くなること、軽くなること。カラダもココロもそれを繰り返しながら僕らはある。植物も鉱物も動物も、水も風も。

この地上に命を得るとは、重力と共に過ごすこと。
息する上ではどうしても大地や空と付き合うしかありませんから、踊りの稽古には、そのあたりの事々、重力と我が身の関わり方を確かめたり直したりという作業がどうしてもついてくる。イヤむしろ、それをいかに楽しむか。
そんな事を思いつつ体験しつつ、稽古は進んでおります。

作品のみならず、クラスでもそれは同じ思いあり体験あり。

5月アタマの新作公演は80分のソロ。意識、感覚、行動、すべて試されるような緊張感のなか、いま通しリハーサルを繰り返していて、いよいよ幕開けに向かう。
さきの芸術祭をへて、場は東京中野の「plan-B」。長くお世話になり、僕にとって定点とも拠点とさえ言える場になってきましたが、国内外の経験のなかで結局いちばん手強い空間とも、やればやるほど思える。歴史をはらんだ独特の雰囲気、床。スキのまったくない広さ、観客席との近接感、ココで生まれた行為の軌跡・・・。さて、今回はどこまで。

クラスは春あたたかくなった季節の反映か、一冬の稽古を越したカラダの変化か、温かい解放感がでてきています。メンバーの踊りに、背を押されます。
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info.

新作ダンス公演:5/2~3開催(ご予約受付中):
櫻井郁也・公演サイト


クラスの参加案内(春季募集中):
櫻井郁也・定期クラス2014
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