1963

主に昭和の頃の思い出と旅行の備忘録
ときどき愚痴

〜こんぺいとうと洋服ブラシ〜

2024-05-12 00:07:35 | 日記
小さい頃、田舎に遊びに行くと
帰りに駅まで送ってくれた祖父が
売店でおもちゃの水筒に入ったこんぺいとうを買ってくれた

肩から斜め掛けにすると本物の水筒のようで
ピンクやグリーンのこんぺいとうは美しく甘く
毎日少しずつ食べるのも楽しみだった

その祖父が軍服(立派な感じじゃない、多分二等兵とか?)を着た写真を見た事がある

坊ちゃん育ちでおっとりした祖父
私が生意気な事を言っても
困ったような顔で「おませさんだね」と静かに笑う

そんな人が戦争に駆り出されるなんて、、
きっとやりたくない事をさせられ
見たくないものを見たのだろう

戦前はテーラーだったらしいが
終戦後の混乱の中で背広を仕立てる人なんかいないよね
私が物心付く頃は違う仕事をしていた

祖父は、私が中学生の頃に亡くなった
形見に洋服ブラシを貰ったが
プロ仕様なのか長持ちで
色褪せた洋服ブラシは今でも健在



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