ひさびさの読書カテです。
いや、読書、たくさんしているんですよ。
でも、なかなか書けなくてね(^^;)
いやあ、面白かった。
書き下ろしの2編を除き、文藝春秋などで
発表済みの作品を集めた短編集ではあるのですが、
重そうな始まりでも実はサラっと終わる、
そんな小説ばかりです。
この文庫本、実は2年以上前の初版時に買っておいたものなのです。
そう、読もう読もうと思っているうちに早2年以上(^^;)
で、図書館も休館、書店もほぼ休業、
というこの時期に手に取ったのでした。
なぜ読まなかったのかは、自分のことながらナゾです。
短編集であることさえも知らなかったということは
パラパラと流し読みさえしていなかったということです。
この歌野晶午さんの本は、一冊だけ読んだことがありました。
それがこの「葉桜の季節に君を想うということ」です。
この本は「本格ミステリー大賞」などを受賞しており、
長編ではありましたが、ストーリーというよりも
別な意味での大どんでん返しがありましたね。
これは内容をまったく知らないときに
タイトルを見て買ったのを覚えています。
ラブソングみたいな素敵なタイトルですもんね。
さて「ずっとあなたが好きでした」は、
なぜ買ったんだろう。それもまたナゾなのでした。
で、ずっと書店のカバーをかけたままにしておいたので、
実は表紙も全く覚えておらず、
このアマゾンとのリンクを貼る時に
「え?こんな表紙だったっけ?」と
書店のカバーを外してみたほどです。
もしかしたら、このカバーに惹かれたのか?ハハハ
で、内容。
最初に書いたように短編集です。
歌野晶午さんはミステリー作家でおられると思います。
ミステリーというと一般的には
事件の謎を解き明かす、というイメージがありますが、
ごくごく普通の小説風なのに、
最後に何かしらの小さなどんでん返しがある感じです。
ネタバレになるので実際の内容は書きませんが、
そうだなあ…
例えば、医者と看護師の恋愛か何かが物語で
純愛でも不倫でもいいのだけれど、
どんどんストーリーの肉付けがなされて、
物語が終わりを迎えようとする時、
実は女医と男性看護師だった、みたいな、
そんな感じと言えるでしょうか。
それを読者に悟らせない文脈で、かつ
大仰にその事実を書かず、シチュエーションから悟らせる。
ね、今の例えだと男性の医師と女性の看護師という
先入観があるじゃないですか。それが裏切られる。
あ、これはワタシが勝手に思いついた下手な例えですけどね(^^;)
ということで、ブログタイトルに書いた、
「おー、そうきたのかぁ」
という感想になるのでした。
事件などのお話ではないので、
“推理する”ということを読者自身がしない。
だからこそ、それぞれの話の中の
登場人物たちの世界に入り込んでいったあとに
ガラッと「あ、そういうふうになるか」と思わされる。
そして最後の最後には短編集であった"はず"が…。フフフ。
いやあ、面白かった。
他にも読んでみるとするかな。
でも、図書館休館中なんだよなあ(^^;)