「容疑者Xの献身」 東野圭吾

初版を買っておきながら・・・何となく書棚に残してきた今年度前期の直木賞作品。
いまさら、とうとう、何で今頃、ついに・・・等々多くの方が待ちに待った東野氏の直木賞受賞！
「秘密」「白夜行」「手紙」「片思い」「幻夜」等々、直木賞候補作品は数多くすでに直木賞候補の常連さんとなった東野氏。
ところが、これだけの作家でありながら、何故か直木賞には縁がない。もうぉ～東野氏はとれないだろうなぁ～っと正直自分も思ってきた。
そこに登場した「容疑者Xの献身」。優秀な作品だ。今回もミステリーでありながら、ある男の悲しいまでの真愛を書き連ねる。この奥深きストーリーは、ご存知ガリレオシリーズの登場人物との静かなる闘いに緊迫感をうむ・・・そして、これぞどんでん返しというラスト・・・。う～ん、これは確かに直木賞作品だね。
でも、東野氏はすごい。容疑者Xも秘密も白夜行も、どれが直木賞とったとしても誰からも文句のでない作品だった。どれもこれもすごいよ。まさしく、ついに受賞！っという感じですね。でも、受賞は嬉しいんだけど「また駄目かぁ～、何故駄目なんだ！」と嘆けなくなるのは少々寂しいなぁ～。
美味しいものはとっておけ！的に書棚に残されてきた作品をとうとう読んでしまって、お腹いっぱいという気分とあぁ～読んじゃったなぁ～という気持ちが微妙に交差しています。う～ん良い作品でした。
ちなみに「このミステリーがすごい！2006年版」「本格ミステリ・ベスト10 (2005)」「週刊文春 傑作ミステリーベスト10」の第1位を獲得。三冠は史上初だそうです。すごいね！