徒然なるままに

子供の頃から活字が好き。読んだ本のこととか日々の暮らしの中で感じたことを綴っていきます。

「みんなの秘密」

2006年12月06日 | 読書
このところすごい寒い。
春のような暖かさのあとに一気に冷え込んでブルブル。
でも日当たりのいい部屋は太陽さえ出ればあったかくて幸せな気分になれる。

きのうは久々本をゆっくり読めた。嫁いだ娘の部屋は東南に窓があり温室のような暖かさ。PC始める前はここで本を読むのが冬の楽しみでした。
高校生のころから通い続けている図書館は、いまだに入り口をくぐるとなんだか軽く興奮する。
どんな出会いがあるのかと・・というキモチだろうか。
好きな作家を集中して読むほうなのでまず第一作目がぴ~~~んとこないとその作家にはそれ以後手が出ないということになりがちです。
林真理子も好きな女性作家の一人。彼女の書くものは人間の本音を静かに露呈するので読んでいて怖いくらい。昨日読んだ「みんなの秘密」はリレー式で登場人物の内面が描かれるという面白い手法。
彼女の文体はすっきりとして無駄のない私の好きなものだ。
このひとは以前はいろんな話題でメディアを賑わせて軽い感じに見られがちだけれど文章がとてもうまいと思う。
今NHK連ドラの「いもたこなんきん」の作者であるお聖さんは今の日本の女流作家の中で文章がうまいという人に林真理子をあげている。

おんなにはオトコの身勝手とは違うずるさがある。
そういうことを抉り出す彼女たちの書くものを読んでいたら、男にだまされる、女にだまされるなんてことはないんだけどなあと思ってしまう。

人は人の書いた物を読んで己の内部を見つめ、今を生きていくということなんだろう。


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