しあわせの歌
祈ります
しんけんに悪を為す者 それがこの世にいるのだ
あわれみも情けも その灰色の眼には映らない
わる者が悪を重ねた歴史がある
せいれきの前から今日まで 止むことのない罪の歴史
しんりゃく者がはっきりしているのに 誰も止められない
あれこれ解説をする専門家たち だが
わたしの胸を打つのは現地の人の声
せいめいを賭(と)して伝えてくれる その悲痛な叫びだ
しちょうが、銃を手に戦うと言う町
あすもあさっても自分が市民を守る、と
わたしの目に 決意のその眼が突きささる
せんじょうと化したウクライナ ああオデッサの町
しみわたる青空がテレビに映る
あなに遺体が投げ込まれていく大地の上に
わたし・われわれ 呻(うめ)くように祈ります
せいぎと愛の神さま あなたに!
カインの印
カインは弟アベルに襲いかかり、彼を殺した(旧約聖書「創世記」4章8節)
カインは弟をころした
欲にとりつかれて
肉親をころした
カインは罪を悔いなかった
神にとがめられたとき
それどころか 開き直りさえした
神はカインを追いやった 地の果てに
そのときはじめて彼は怖れた
―わたしは命をねらわれる
神はカインの額に印をつけた
ひとごろしの印 z
カインは罪にまみれて地をさまよった
●ご訪問ありがとうございます。
子どもたち、老人、障がいのある人など、弱いひとびとに銃を向ける人間がいることを、いまわたしは知らされています。穴に投げられていく市民の遺体、それも知らされます。
アウシュビッツで行ったヒトラーの残虐行為を重ねます。
一方、独裁者・暴虐者の末路がどのようなものであったか、それも調べています。悪の歴史はくりかえされているように見えますが、それが皆あわれな最期に終わったことも、また反復されているようです。