「以前から、小説でもエッセイでも、好きなフレーズをノートに書き写して悦に入る、ということをしていて、それを形にしたいと考えて生まれたのが『えんぴつで奥の細道』です。実際に自分の手を使って完成させることの楽しさ、書家による書き文字を眺める楽しさ……、芭蕉の名句・名文を味わいながら、新たな本とのかかわりあいを楽しんでください。」というのが、編集担当の浅井さんのお言葉。
書家の方は大迫閑歩さんで60年生まれというから46歳か。フォントのような字をお書きと言ったら失礼であるが、平仮名に味のある字をお書きになる。
さて、ワシは書き写して悦に入ることができるのであろうか?え、どこまで行ったのかって。自慢じゃないが、江戸っ子だい。まだ、江戸もでていないぞ。
これから、この句を家に懸けて深川から旅に出るのだよ。
草の戸も
住替わる代ぞ
ひなの家
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