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ほいほいとぼとぼ日記・爺爺刻々

古王国記

最近、またファンタジー小説に凝って来ているのである。3ヶ月前くらいに本屋で見つけたのである。最初はうさんくさい、ロードオブリングスの亜流ものかと思って、ま、読んでみるかと買ったのであるが、これが意外に面白かったのである。
内容は、チャーター魔術という魔術により平穏が保たれていた中世そのものの古王国と壁を隔てて隣接する自動車もあれば電話もある60年代のヨーロッパのどこかの国という設定のアンセルスティエールという国との間に暗躍を始める死に神使い(ネクロマンサー=魔術により死人をゾンビとして操ったりする)と古王国の血を引くアブホーセン(ネクロマンサーと反対に死霊を死の世界へ送り返す術者)との戦いを二世代に亘って描いたもので、文庫ではライラエル―氷の迷宮(上下)、サブリエル―冥界の扉(上下)、アブホーセン―聖賢の絆(上下)と全6巻で完結するようである(まだ冥界の扉の下巻を読んでいるので・・・)。
この本の魅力は、魔法が支配する中世と機械が支配する現代が同時に進行していくなかで、人々の心の底にある死への恐怖を魔術というフィルターを通して描いていることであろう。ただし、その魔術を使えるのは善も悪もお互いに選ばれた者だけで、それ故、それを継ぐ者達の心の葛藤もうまく描写され、非常に親近感のあるキャラクターとなっている。
ま、本をご一読くださいませ。

コメント一覧

ほいほい
そうですね。
ハリポタも2つの異次元世界でなりたってますが、こちらはその境目が壊れてくるという新しいアプローチでありまして、名作です。このジャンルで良い本見つけたら教えてください。
Unknown
読んでます!
ブックオフの100円コーナーで発見
聞いたこともない本でしたので、恐る恐る購入(計600円ですがw)
まだ、第二部までしか読んでいませんが、お買い得でした^^
 
しかし、主婦の友社文庫・・・
名作(と言ってもいいと思う)がこのまま埋もれていってしまうのでしょうか?残念です
本屋の店員!
こういうのもチェックしてよ!
ま、ファンの少ないジャンルですけどね
ほいほい
ファンタジーは冬
基本的にファンタジーは冬である。鍋を囲み、日本酒を飲みながらって感じであるね。特に大事なのは、澄んだ夜空。これがいいつまみになるのね。
しかし、ワシのカテゴリー分けではレイ・ブラッドベリは内容はSFでもファンタジーとなっているので、こちらも冬に親しんでいただきたい。
ファンタ俺ンジー
消化ね?
ファンタジーという読み物は、面白いか白けるかの境目はなかなか微妙でありますな。
ストーリーが一般人の想像する範囲で収まっていれば退屈なだけだし、ストーリーがいかに奇妙キテレツでも一般人の心のどこかに触れなければ単なる酔っ払いの戯言と大差ないし。
というわけで、タイトルや表紙からだけでは佳作に巡り合うのはなかなか難しいことでありましょう。
ところでレイ・ブラッドベリやアシモフなんかのSFは季節的には秋だとすれば(勝手にするなって?)、ファンタジーの季節ってあるのでしょうかね?(訳わからないタイトルで済みません)
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