ほいほいとぼとぼ日記・爺爺刻々

異常気象を考える

いきなり、先週の木曜日のことで恐縮なのであるが、真面目な話なのである。これは、やはり、異常なのである。
いまだかつてない雨に降られたのである。雨男ではない、このワシがである。
午後8時前くらい、会社からの帰り道、東麻布のスーパーポロロッカ前の信号であった。そこは、都営大江戸線の赤羽橋駅まで269mの地点(正確を期するためにゼンリンのデジタル地図で距離を計測した)。通常の足なら駅まで、あと4分の地点である。
ボツン、ボツンとやや大粒の雨が薄くなりかけてきた頭を直撃しだしたが、この瞬間では、「お、降り出したな。急がねば。傘持ってこなかったわ」ってな調子で、早足程度にテンポを上げたくらい。
そこから、たった40mほどで路地というほどではない住宅街をつっきる道に左に折れる地点までで、雨はボツンボツンボツンがボツボツボツとなり、「これはいかん、走らねば」と鞭を入れたとたんであった。たった10mの間であったがボッボッボッボッボッボッボッボッと頭をたたき出したのである。レレレ。レイン。なんて駄洒落を浮かべながら5m進んで、左に曲がる地点では、音はハ行からカ行に移行し、ゴーッゴーッゴーッゴーッとなってきたら、これはいけません。もう、眼鏡のワイパーをHighに入れても視界が確保できない状況。「同じ距離を同じ量の雨が均等に降っているとすると、走るのと歩くのではどれだけ濡れ方が異なるのか?」という馬鹿なことを考えながら、正解は「走る」だなと勝手に結論づけるが、この雨なら実はどっちも正解。一度びしょ濡れになったら、走っても歩いても関係ないのだ。などと考える余裕すらあるのであったが、さらに雨足は強まる。
ホワイトアウトというよりは、透明な壁に目の前が覆われた感じで、体の前面はぐっしょり状態。住宅街でギリギリまで家が建っている状態。当然、雨宿りする軒がないため、ついに命より大事なJPRESSの布製鞄を頭に乗せ、決死の思いで残り100m。カールルイスであれば10秒だわ、ってことはこのワシでも30秒後には駅に着く、走れ~~~!とさらに鞭を入れるが、完全に滝つぼの中で水壁を突っ切るのと同じ。雨宿りすべき場所を探しながら走るがない!最悪なことに左は上は空しかない公園で、雨をしのぐどころではない。
残り40mとなったときビルの軒があった。そこへ滑り込み、ようやく雨宿り。頭から足まで服を着たまま風呂に入って今出ましたという状態。絞れば水がしたたり落ちるが、いつも持ち歩いていないのだからハンカチもましてやタオルなどがJPRESSの鞄に入っているわけがない。
しかし、なにかで頭くらい拭かねばと思って鞄を弄れば、眼鏡拭きがあったのだ。ハンカチより小さなものだが、拭けただけでも人ゴゴチがつく。雨は止むどころか、さらに勢いをまして来た。電車に乗るときにカッコ悪いな、でも、皆びしょ濡れだろう、ワシだけではないわ。ええい、ままよ。と残り40mを全力疾走。
地下へ降りていくが、みんな、足は濡れているが、傘を持っている人がほとんど。ワシのような濡れネズミは一匹もいないではないか
ただ、じっとしていてもすぐに乾くわけでもなく、周りの白い目を気にしながら、立ったまま(当たり前。濡れているから座れないわね)、大門で乗り換え中延まで帰ったのでありました。中延の階段を上がると雨はとっくに上がっていたようで、のんびりとした空気が流れていた。

で、今日、報道ステーションで「ゲリラ雨。1時間で100mmの雨」の特集をしていたが今回経験したあの雨も瞬間的には100mmの勢いであった。この間の雷といい、今回の雨といい、やはり温暖化は着実に気象に影響を与えているようである。
と、ここまで長く書いたが、実は、雨が降り出してから雨宿りの場所まで1分30秒くらいのものであったということであった。普段では体験できない時間の長さを感じさせてくれた貴重な雨であったかもしれない。
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